PGAツアーは早くも21-22シーズンに突入。初戦のフォーティネット選手権初日、優勝候補ナンバー1の“ランボー”ことジョン・ラームはイーブンパー72と6月の全米オープン3日目以来のワーストスコアで大きく出遅れた。試合前のプロアマ大会も欠場したラーム。果たして世界ナンバー1プレーヤーに何があった?

トッププロにとって義務であるプロアマ戦欠場の理由は「胃の不調」。「月曜日の夜眠れず火曜日に9ホールラウンドしたけれど体調は最悪。ひどい疲れで胃のむかつきが止まらなかった」というラームは大会初日の午前中にスタートしたが「ここ数日何も食べられていない」と傍目にも無気力な様子が見て取れた。ガッツ溢れる情熱的なプレーが持ち味だけに体調不良は明らかのようだ。

画像: PGAツアー21-22シーズン初戦「フォーティネット選手権」初日を終え、イーブンパー106位タイと出遅れたジョン・ラーム(写真/Getty Images)

PGAツアー21-22シーズン初戦「フォーティネット選手権」初日を終え、イーブンパー106位タイと出遅れたジョン・ラーム(写真/Getty Images)

6月のメモリアルトーナメントでは第3ラウンドを終え後続を6打リードしたところでコロナ陽性が判明。棄権を余儀なくされたがそのときは無症状だった。「今回のほうが体調的には何倍も悪い」と本人。

体調不良に追い打ちをかけたのが選手の互選によって決まるツアーのプレーヤー・オブ・ザ・イヤー(以下POY/年間最優秀選手賞)が火曜日に発表され選に漏れたこと。

年間50試合あった2020-21シーズンではトップテンに15回入り、最高峰のメジャー全米オープンを含むシーズン2勝を挙げ、平均スコアや賞金ランクなど主要部門でトップだったにも関わらずシーズン終盤2連勝を挙げ年間王者となったパトリック・カントレーが栄冠に輝いた。

「次点だったのはいい気分じゃない。自分としてはコンスタントに成績を挙げた素晴らしいシーズンだったと思っているし、トップテンは15回だけれどザ・メモリアルトーナメントを入れれば16回(コロナ陽性のため途中棄権)。メモリアルで優勝のチャンスを逃したのも痛かったし、東京五輪に出てメダルを獲っていればまた評価は違ったかもしれない」と2度目のコロナ陽性判定でオリンピック出場を逃したことにも言及した。

ラームはすでにPGAオブ・アメリカのPOYには選ばれている(こちらはトーナメント勝利数、獲得賞金、平均スコアからポイントを算出し決定する)。じつはツアーとPGAオブ・アメリカの受賞者は27年連続で同じ選手だったがここ3シーズン大きな変化が。

3シーズン前はブルックス・ケプカ(PGA)とローリー・マキロイ(ツアー)、その次のシーズンはジャスティン・トーマス(PGA)とダスティン・ジョンソン(ツアー)がそれぞれタイトルを分け合い、続く今回も受賞者の顔ぶれが別々となった。

2020-21シーズンのPOYはカントレー、ラームのほかコリン・モリカワ、ブライソン・デシャンボー、ハリス・イングリッシュが候補に挙がり、ツアーに15試合以上出場したPGAプレーヤーの投票によって受賞者が決定。得票数に関わらずカントレー以外の4人は次点となる。

「シーズンの安定度でいったら文句なかったはず。このレベルを維持しながら来年はあと2、3勝プラスしないといけないね」と受賞を逃したラームは新シーズンでの雪辱を誓った。

そしてもう1つ彼には重要なミッションがある。コロナや胃の不調がないよう万全な体調管理だ。

This article is a sponsored article by
''.