「今日はスコアが出る得意コースでのラウンド。さらに練習場での調子もなかなかいい感覚。今日こそはベストスコアを更新するぞ!」
このように意気込みゴルフをスタートしたものの、はじめの3ホールでつまずき「今日はベスト更新はないな……」と意気消沈。その後のプレーも散々で後半以降は緊張の糸が切れたように投げやりなゴルフになってしまった。「スタート前は調子が良かったはずのになんで結果が出ないんだ……」。
このような経験をしているゴルファーは少なくないのではないでしょうか。
今回のテーマは上の例のようにスタート3~4ホールを終えた時点で「今日のゴルフはひどい。今日は調子が悪い」と感じたときに、どのようなメンタルマネジメントをするべきなのかについて考えていきたいと思います。
まず大切なのが、ラウンドスタート前にメンタルマネジメントが目標を複数設定しておくこと。例えば、
【1】パーを〇個とる
【2】バーディーを〇個とる
【3】パーオンを〇ホール
【4】パット数〇〇
【5】スコア目標〇〇
といったようにラウンド前には複数の目標をノートや携帯のメモを使い設定しておくと良いでしょう。
対して「ベストスコア〇〇更新」といったように、スコア目標だけを設定してしまうのはもっともオススメできない目標設定の仕方ですね。
スコアのみを目標にしてしまうと、冒頭の例のようにラウンド前半のある程度の段階で「ベスト更新はもうないな……」とモチベーションを下げてしまう要因になってしまいます。すると、その後のプレーは目標を失ってしまうことで集中力の低下も招きやすいわけです。
という具合に自分の中で複数の目標を決めておくことで、スコアでベストを切れなかったとしても他の目標を達成しようとモチベーションを保つこともできますし、集中すべきポイントも見つけやすくなります。
次はラウンド中のメンタルマネジメントです。いくら複数の目標を設定したとしてもスタート5ホール内などでバンカーにつかまったり、OBを連発させスコアを崩してしまうことがあるとなかなか沈んだ気持ちを切り替えることは簡単ではありませんよね。
このような場合には前半終了時の休憩時間や考える時間が少しあるときに、次の問いを自分に投げかけ残りのホールでのテーマを自問自答することが良いでしょう。その問いは「残りホールでどんなプレーができたら良い終わり方ができるか?」です。
この答えは状況により変わってくると思います。今日はショットが良くないという日でも「アプローチの質をあげる練習機会にする」「セカンドのリカバリーショットのチャレンジをする」「アプローチとパッティングでショットをカバーできるようにやりきる」など難しい状況だからこそできる残りホールでの目標を再度設定するのです。
ちなみにこの「残りホールでどんなプレーができたら良い終わり方ができるか?」という問いかけの答えは頭の中で考えるより言葉としてアウトプットすることでより動機付けされます。独り言でつぶやいてもいいですし、同伴者に伝えてもいいですし、携帯のメモ機能やスコアカードに書き出すでもOKですのでアウトプットすることでそのテーマに集中しやすくなるでしょう。
今回は「今日のゴルフはひどい。今日は調子が悪い」と感じたときにどのようなメンタルマネジメントをすると効果的なのかというテーマで解説していきました。ラウンド前の目標設定、ラウンド中の自問自答。良いと感じたものはぜひ試してみてほしいと思います。