みんなのゴルフダイジェストではシャフリーでもショーフリーでもなく“シャウフェレ”を採用しているが、それは本人が自己紹介するときの発音に一番近いから。ドイツ人(フランス系)の父親の姓でドイツ読みするとシャウフェレ的なサウンドになる。

ZOZO選手権でも松山英樹と同組でラウンド。東京五輪の金メダリストということもあり日本でもファンが増えている(写真/2021ZOZO選手権 姉崎正)
しかしアメリカ的な読み方をするとシャフリー、あるいはショーフリーが当てはまらなくもない。従ってそう表記されることもある。日本人にとってもアメリカ人にとっても難しい部類の苗字であることは間違いないということだ。

ZOZO選手権の初日、松山英樹と同組でラウンド。相性もよさそうだ(写真/2021ZOZO選手権 姉崎正)
難しいついでに言えば彼の本名はアレキサンダー・ヴィクター・シャウフェレ。ザンダーはアレキサ(ザ)ンダーを短縮した呼び名。ミドルネームのヴィクターも、ビクター、あるいはビクトル表記が可能。シャウフェレって名前だけでも随分と奥深い。

日本のコースとの相性はよさそう。フルネームはアレキサンダー・ヴィクター・シャウフェレだ。覚えておこう(写真/2021 ZOZO 選手権 姉崎正)
ちなみにブライソン・デシャンボーの本名はブライソン・ジェームス・アルドリッチ・デシャンボー。フランス系カナダ人の血をひく家系である。
本人はブライソンの頭文字B、アルドリッチのA、デシャンボーのDを並べてB.A.Dと略すのがお気に入り。ヤーデージブックの表紙にロゴのようにB.A.Dと書いて「バッド(ワル、不良)ってカッコいいでしょ?」と胸を張ったことがある。

B・デシャンボーはフランス系カナダ人の血を引く家系。名前の発音も難しい(写真/2020WGCメキシコ選手権 姉崎正)
ローリー・マキロイ(Mcilroy)がデビューした当時マッキロイ、マキルロイなどさまざまな表記が用いられた。時は流れ最近は誰がなんといおうとマキロイに落ち着いた。シャウフェレもデシャンボーも珍しい名前だが定着すればそれがひとつのブランドになる。

R・マキロイもデビューしたての頃はマッキロイ、マキルロイ、マクロイなどいろいろな表記をされていた(写真/2020 WGCメキシコ選手権 姉崎 正)
呼び名問題決着とまではいかないが少しはご理解いただけただろうか? 「なんだっけ、五輪で勝ったあの選手は?」ではなく、ツアー4勝、世界ランク5位のトッププロ、シャウフェレの名を覚えておきたい。