グリーンを狙うショットでは「エッジからピンまでの距離」に注意しよう
――千葉バーディクラブで「80台を出すためのマネジメント」を宮田プロから学ぶユージ。レッスンをしたのは1番ホール、338ヤードのパー4。ティショットはスライスして窪地状の右のラフに行き、2打目はピンまで75ヤードという状況。80台を出すためには、最低でもボギーを取りたいユージだが、ここで最初に考えるべきことを宮田プロがアドバイス。
宮田:窪地からグリーン面を狙う際はグリーン面が見えづらい打ち上げのショットになるので「グリーンエッジからピンまでの距離を考えて打つ」ことが大事なポイントになってきます。
ユージ:さっそく出ましたね、80台を出すためのマネジメントのポイントが。でもその「グリーンエッジからのピンまでの距離」というのはどういうことですか?
宮田:もしピンがグリーンエッジから5ヤードくらいの手前側に切ってあった場合、ピンにピタリと寄せようとしてエッジギリギリの70ヤードを打つと、ショートしてグリーンに乗らないリスクが多くなります。そうなると次の3打目は砲台グリーンの下から手前のピンを狙う難しいアプローチになってしまうので、ボギーで上がれなくなるケースが多くなります。だったらグリーンエッジを確実に越せる75ヤード前後の距離を打つべきだ、ということになりますよね。
ユージ:なるほど。ピンにピタリの距離を打ってその結果奥に行ったとしても、手前にショートするリスクよりは全然いいということですね。
宮田:はい。でも、もしピンが奥の場合はどうでしょう。ちょうどこのホールがその設定になっていますけど。
ユージ:2打目地点からは、奥にバンカーがあるのが確認できますね。
宮田:ということはピンをオーバーして奥には絶対に行きたくないですよね。奥からは下りのアプローチが残ることも多いので、ピンをオーバーすることはボギー以上を叩くリスクが多くなります。
ユージ:じゃあ75ヤードの距離をピッタリ打ってしまうと、ちょっと危ない。
宮田:そうですね。だからこのホールの場合は70ヤードにキャリーさせ、75ヤードで止まるように打っていきたいです。
ユージ:なるほど。
宮田:番手選択ですが、基本は打ちたい距離より少し大きめの番手で軽く打つか、小さい番手でフルショットで打つのかのどちらかになってくるので、得意な打ち方ができるクラブを選択してください。
ユージ:僕の場合58度で100ヤードなので、58度で軽く打つことにします!
高いグリーンを狙うときは目線を「ピンより上」にセット
――狙いどころと使用する番手が決まり、続いて具体的な打ち方のレッスンへ。
ユージ:今日は風が吹いていないので高い球で狙っていくことにします。
宮田:オッケーです。ユージさんは普段、高めの球を打つときに気にしているポイントってありますか?
ユージ:ボールを左足寄り置いて、フェースを開いてバンカーショットみたいにヘッドを走らせるようなイメージで打ちたいですね。
宮田:それで良いと思います。ただ、58度のウェッジは傾斜に沿って払って打てば自然に球が上がってくれますから、バンカーショットほど開く必要はありません。
ユージ:なるほど、無理にフェースを開く必要ないわけだ。
宮田:あと、打ち上げホールや砲台グリーンなど、高いグリーン面を狙うショットを打つ際は、最初のセットアップ時に目線を「ピンより上に」セットしましょう。そうすると自然に左肩が上がり、体重がやや右足寄りにかかります。この構え方で打つことで、クラブ自体の重さでヘッドが滑って走ってくれるので、自然に高い球が打てますよ。
ユージ:なるほど。グリーン面が高い場所にあると、上げたい気持ちが強くなって体が突っ込んだりしちゃいがちなんですよね。
宮田:それでチョロもダフリも出ちゃいます。
ユージ:そうなんですよ。そうか、旗よりも上の空間を狙うのが正解なんだ。
宮田:何かわかりやすい目印を決めておくのも良いですね。このホールなら、グリーン奥の木のてっぺんくらいですかね。
ユージ:じゃあやってみます!
――ユージのショットはピンより少し左へ反れたものの、飛距離はピタリと合いグリーンオン。
宮田:ナイスショットです。これなら最低でもボギー、良ければパーが狙えそうですね。
撮影協力/千葉バーディクラブ
写真撮影/野村知也