あなたはゴルフや仕事で結果にこだわるタイプでしょうか? 最終的に目に見えて残る記録はスコアですし、仕事でも最終的には売上などの数字で評価されることも多いでしょう。このようにゴルフ、仕事で結果を大事にし、結果を追い求めている人は多いはずです。いわゆる結果志向ですね。今回はゴルフに対する結果志向のメリットとデメリットについて考えていきたいと思います。
私はスポーツ現場やビジネス現場でコーチングをさせて頂き、あちらこちらで「結果がすべて」という言葉を耳にします。それぐらいどの現場でも結果を求められているのです。
確かに結果を求めることで沢山のメリットはあります。例えば現在ゴルフの平均スコアが95の方が80台という結果を求めるとします。そうするとその80台という目標へ向け「80台になるために自分に必要なものは何か?」と自問自答し、自分に足らない要素について思考し、課題解決のための行動をとることができます。
このように人は目標物ができたときに自然と目標を得るために必要な情報にアクセスし、行動に移すことができます。これを「カラーバス効果」といいます。例えば書店に入り、あなたの目に入る本のタイトルはあなたが今興味があるジャンルのはずですし、この車に乗りたいという欲しい車があれば、その車が通ったときに気づく回数も多くなることも同じ効果です。
つまり、結果を求めることで脳がゴールへ向けた必要な情報に気づき、そこへ向け行動を取ろうと動いてくれるのです。営業の方は経験があるかもしれませんが、「いやいやこの数字は無理」という目標数字を設定されて、渋々そのゴールを追いかけていったら最初は無理だと思っていたが意外に到達できてしまったという成功体験がある方も多いかと思います。
このように結果を求めることでより自分を成長させることに繋がることは大きなメリットだと言えるでしょう。ただ一方で大きなデメリットがあります。それがプレッシャーを生んでしまうというデメリットです。
大きな結果を目標として掲げたときにスタート直後につまずいてしまえば「目標達成が難しいんじゃないか」「もうミスはできない」とプレッシャーが生まれてしまうのです。このプレッシャーはとくにゴルフにおいてはパフォーマンスの低下に直結します。
わかりやすくゴルフで説明しましょう。今日のコンペでは80台を出すという目標を決めたとします。しかし、出だし5ホールでダブルボギーひとつ、トリプルボギーひとつを叩いてしまいました。そうすると「80台を出すためには攻めてバーディーをとらないと」や「できるだけパープレーを続けないといけない」というように自分にかけるプレッシャーが大きくなってしまうのです。
この目標設定のデメリットを減らすための重要なポイントとして「本番では結果を手放す」ということが大事です。本番では結果ではなく行動目標に集中することが健全なメンタリティでのプレーにつながるのです。目標スコアのことは忘れて、目の前のボールをナイスショットすることだけ考えましょう。
まとめると、練習において高い目標を掲げることは自分の成長を引き出してくれるというメリットがある一方で試合本番では高い目標を掲げると大きなプレッシャーが生まれるというデメリットがあるということです。さらなる成長を求める人は結果目標を上げることも良いかもしれません。また、コンペなどでプレッシャーを自分にかけがちの方は本番では行動目標を設定しプレーすることで楽なメンタリティでゴルフができることでしょう。ぜひご参考してみてください。