ゴルフのプレー時に限らず、焦りや怒りの感情はコントロールし難いモノ。これらの本能的な感情に支配されず、うまく理性的な自分を取り戻して冷静にプレーするコツを、プロも教えるメンタルコーチ・池努に教えてもらおう。

ゴルフでも日常生活でもイライラや焦りの感情は日常茶飯事で出てきます。これらの感情をコントロールすることはなかなか簡単ではありません。

そして、そのイライラや焦りの感情が「大きな判断のミス」につながることもありますよね。「なんでもっと冷静にマネジメントできなかったのだろう」「なんでカッとなってあのひと言を言ってしまったのだろう」と。あなたもゴルフで仕事でそんな経験があるかもしれません。

今回の記事ではゴルフでの怒りや焦りの感情をコントロールするための方法についてシェアしていきます。そもそもなぜ、私たちは怒りや焦りの感情に支配されてしまうのでしょうか? そこから理解していきましょう。

画像: 怒りや焦りの感情に流されず冷静にプレーするためにはどうすれば良い?

怒りや焦りの感情に流されず冷静にプレーするためにはどうすれば良い?

私たちの脳には二人の自分が住んでいます。一人目が理性的な自分、二人目が本能的な自分です。理性的な自分は前頭葉にいます。前頭葉は怒りやイライラなどの感情をコントロールする機能や理性的な判断、合理的な思考やコミュニケーションといったことを行います。前頭葉の発達は人間と他の動物の大きな違いでもありますね。

本能的な自分は大脳辺縁系にいます。大脳辺縁系では意欲や情緒という人間の本能的な感情などを司ります。そして、この理性的な自分と本能的な自分の関係を分かりやすくゾウ使いとゾウで例えることがあります。

ゾウ使いは普段からゾウが言うことを聞いてくれるように普段から調教してはいますのである程度ゾウをコントロールすることはできますが、それも“ある程度”だけです。ゾウが歩きたくなかったり、ゾウ使いが導く方向に行きたくない場合、当然ながらゾウ使いはどうあがいてもゾウをコントロールできないのです。

このゾウのたとえのように人類の約600万年の歴史の多くの期間で人は生存するために大脳辺縁系の指令に頼り、食べる、寝る、逃げる、戦うというような本能的な行動を取ってきました。前頭葉による合理的な思考を使いだしたのはこの1~2万年前からと言われています。

つまり人は前頭葉を使った理性的な思考をはじめてから間もなく、本能的な自分になかなか勝つことはできないのです。

しかし、そのままでは本能的な感情に支配されてしまうのでゾウ使い(前頭葉)の調教レベルを高めていきたいですよね。ではどうすればうまく理性的な自分を取り戻し、必要な行動の選択をすることができるのでしょうか?

たとえば、どうしても自分を許せないミスをしたとします。そうすると怒り、イライラというゾウ(大脳辺縁系)が顔を出しますよね。ポイントは、本能的な感情が理性的な自分より先に出てきてしまうこと。怒りが出たあと、前頭葉が働きはじめるまでにかかる時間が3~5秒程度必要と言われていますので、そこから切り替えの儀式をしていく必要があります。

その儀式としては以下のような手法がおすすめです。

【1】深い深呼吸を2~3回する(3秒鼻で吸い口で6秒吐く)

【2】背伸びなど気持ちが切り替えやすいストレッチをする

【3】水をのむ、タブレット菓子を食べる

【4】今の感情を独り言でつぶやく

痛いミスなどで怒りの感情が込み上げてきたら、上記のどれかをすることでゾウからゾウ使いへの切り替えを儀式化するわけです。そして理性的な自分としてミスから次どうプレーすべきかを冷静に考えることができれば、ラウンド後に後悔するようなマネジメントも減るはずです。

まずは自分中にゾウとゾウ使い、つまり本能的な自分と理性的な自分が存在することを知り、ゾウ使いに自分をコントロールさせることの重要性を理解しましょう。そして自分なりの儀式で切り替えられるよう、まずは実践してみてください。

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