米男子ツアーのファーマーズインシュランスオープンで元世界ランク1位のジェイソン・デイが優勝争いを演じた。久々に見せた躍動感溢れるプレーだったが結果はウィル・ザラトリスとのプレーオフを制しツアー初優勝を挙げたルーク・リストに1打足りず3位タイ。完全復活とはならなかったもののどん底を味わった男が光明を見出したようだ。

トリーパインズGCの14番パー4。最終日にデイが放った2打目はまさにショット・オブ・ザ・ウィーク。フェアウェイから残り119ヤードのアプローチ(グリーンを狙うショット)はピンに重なるような美しい弧を描きピンそばにワンバウンド。奥に跳ねたあとに強烈なバックスピンでカップに吸い込まれた。まるでボールが我が家に駆け込むようなスカッとするイーグル!

全盛期を彷彿とさせるスーパーショットに思わずガッツポーズのデイをザザトリスら同伴プレーヤーがグータッチで祝福。値千金の一打でリーダーボードの最上段に上り詰めた。

画像: ファーマーズインシュランスオープンで3位と復活への兆しを見せたジェイソン・デイ(写真は2020年のファーマーズインシュランスオープン 撮影/姉崎正)

ファーマーズインシュランスオープンで3位と復活への兆しを見せたジェイソン・デイ(写真は2020年のファーマーズインシュランスオープン 撮影/姉崎正)

しかし16番、17番で連続ボギー。18番でバーディを奪い返したがプレーオフ進出とはならず。「ちょっとピークが早く来すぎたかな」とドラマチックなイーグルの後のバタバタを振り返った。

それでも4年前ツアー通算11勝目を挙げたファマーズインシュランスでの優勝争いは復活への確実な足がかりになりそう。

18年のウェルズファーゴ選手権(12勝目)を最後にデイが優勝から遠ざかった1番の要因は持病の腰痛が悪化したこと。同じく腰痛で苦しんできたタイガー・ウッズから腰に負担がかからないスウィングについて教えを乞うたこともあるが、昨年からタイガーにもアドバイスを行なっているクリス・コモに師事。ドローからフェードへ、そしてより体に負担がかからないスウィングへの改造に取り組んできた。

「今週は質の高いゴルフができたしポジティブな要因がたくさん見つかった。スウィング改造の成果を実感できたのはまだこれが2試合目。進化しているのはうれしいがこれからやるべきことは多い」

心地よいフィーリングを残しながら理に適った体の使い方をマスターしドローからフェードへの改造に取り組んでいるというデイ。大会前の世界ランクは三桁(129位)に沈んでいたがベスト3入りしたことで80位台に浮上。まだ34歳。2回目のピークに向け再出発を切った。

何よりの成果はケガの心配がなくなったこと。「体に痛みがない状態でプレーするのはずいぶん久しぶり。それが一番いいことだね」

昨年はジョーダン・スピースやフィル・ミケルソンの復活が大きな話題になった。プレジデンツカップが開催される今年はデイが主役になる!?

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