髪を金髪に染めたりブライソン・デシャンボーとの確執が取り沙汰されたり本業以外の活動(?)が話題を集めてきたケプカ。余裕しゃくしゃくのビッグマウスもフェニックス・オープンでは真剣な面持ちだ。
「ここはヒデキが得意なコース。飛距離だけではなくマネジメントによってコースを短くすることができる。バンカーを避けたり、ラフでも寄せられる場所に外したり。そういう攻め方が上手いからヒデキはここが得意なんだ」と16年&17年連覇の松山英樹を引き合いに出しマネジメントの重要性を強調したディフェンディングチャンピオン。
昨年は17番のチップインバーディで優勝を決めたがコロナの影響で観客は1日上限5000人に制限され例年なら数十万人が訪れる大会は様変わり。歓声が“大好物”のケプカは勝ったはいいが内心寂しい思いもした。
「この大会はギャラリー数でいえばメジャーを上回る。自分の位置づけもメジャークラス。心構えもメジャーを戦う時と何ら変わりはない」と今年こそ大ギャラリーの声援を味方につけ、連覇を達成したいと思っているようだ。
昨年の全英オープンまではかろうじて守ってきた世界ランクトップ10の座もこの半年で13ランクダウン。現在20位だがこれについて本人は「20位っていうのは恥ずかしい、ケガが多くて思うようなプレーができなかったものあるけれど、それは言い訳にできない。アスリートなら誰もがケガもなく完璧な体調で戦うなんてことはほぼないんだからね。ただ故障を抱えながら結果を出すのはきつい」と本音もポロリ。
「でも世界ナンバー2を目指してプレーする人間なんていない。そこが目標ならアスリートとしては失格。自分はあくまでもあと19スポット上げてナンバー1を目指す」と世界ランク1位奪還を誓っている。
19スポット上げるためにもフェニックス・オープン連覇はケプカにとって必須課題。全米オープン&全米プロを連覇した経験のある彼が本気になれば今回の連覇も夢ではない。
来月には第5のメジャー、プレーヤーズ選手権が開催される。4月から7月まではマスターズを皮切りに4大メジャーが次々に幕を開ける。“メジャーキラー”の肩書きを錆びつかせないためにもケプカの今週の戦いは重要な意味を持ちそうだ。