ゴルフはメンタル面がパフォーマンスに大きく影響を与えるスポーツ。とくに多くのゴルファーに共通する「変えるべきマインドセット」を、プロも教えるメンタルコーチ・池努氏に3つ教えてもらおう。

メンタルコーチの私はこれまで多くの学生ゴルファー、プロを目指すゴルファー、プロゴルファーのメンタル面をコーチングしてきました。サポートする中で多くのゴルファーが心理面での苦しみにつながっている共通的なマインドセットがいくつかあります。

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多くのゴルファーに共通する、変えるべきマインドセットとは?

それらのマインドセット(固定概念)を手放し、変えることでもっとラクな心理状態であなたらしいゴルフのパフォーマンス発揮につながることもあるはずです。今回はゴルファーが変えるべきマインドセット3選ということでシェアしていきたいと思います。あなたはいくつ該当するでしょうか? ぜひチェックしてみてください。

ネガティブ思考をしてはいけない

誰もがネガティブ思考は悪者だと思っているのではないでしょうか?出だしホールで続いてミスが続けば誰もが「今日は調子が悪い……」「なんでしっかり練習したのに本番でこうなるのだろう……」と顔が下がりネガティブな思考をするものです。まずはこのようなネガティブ思考が出てくる要因を理解することが大事です。

おもな要因の1つが「理想と現状のGAP」です。スタート3ホールは最低「+1」でラウンドしたいという理想があったが実際は「+4」だった。この理想と現状のGAPからネガティブな思考が発生しているのです。そして、この場合はネガティブになったらダメと考えるより、「ネガティブになって当然。なぜならもっとうまくいかせたかったから」とネガティ思考自体を認めていくことが大事でその思考自体を認めることで次のプレーへ切り替えやすくなるでしょう。結論として「ネガティブ思考はしてもいい」と考えましょう。

ミスをしてはいけない

「ミスをしてはいけない」「ミスは悪いものだ」と多くの方は考えているのではないでしょうか? それもそうです。ミスはないほうがいいし、ミスが少なければ内容もスコアも当然よくなるし、気持ちよくゴルフができます。

しかし、ミスは誰にでも起こるものです。あまり、望ましくないことが「ミスはしたくない」「ミスはしたくない」と考えることで緊張をつくり、呼吸を浅くし、交感神経が優位になり、筋肉が硬直することで気持ちよくスウィングできないという状態になることです。

プロで言えば公式試合前の練習ラウンドと試合ラウンドでこのミスへのマインドセットが変わってしまいます。練習ラウンドは試すラウンドなので「ミスはしてもいい」という考えになりますが試合ラウンドは「ミスをしてはいけない」とマインドセットが変わってしまいます。どちらがいいスウィングができるかというと多くの選手は練習ラウンドと答えます。つまり、「ミスはしてはいけない」という考えが自分を窮屈にさせてしまっているわけです。

結論として、できる準備やマネジメントをしっかり実践したうえでの「ミスはあるもの」「ミスは受け入れる」とマインドセットを変えることを薦めたいですね。

一度決めた目標は達成しなければならない

有言実行という言葉があるように「一度決めた目標は達成しなければならない」と考える方は多いようです。結論から言うと目標は自分のモチベーションアップや成長に生かし、途中で変更してOKです。

一番よくないことが目標に囚われてしまい、自分に制限をかけてしまうことです。たとえば、今日のゴルフで90を切るというスコア目標を決めるとします。そして、実際にラウンドが始まり、前半で52だったとしたら「目標達成は難しいかな」とテンションが下がるか、「後半はどうでもいいわ」とどうにでもなれというメンタルになりがちだと思います。

しかし、「目標は達成しなければ」ではなく、「目標はモチベーションアップや成長に生かすもので変更してOK」というマインドセットの人は、90を目指していたがうまくいかず前半で52だったら目標を切り替え「後半で45を目指す」と目標を柔軟に変更することでまた後半も高いモチベーションを持ちゴルフができることができるのです。このように目標に対して柔軟に付き合うことで目標をうまく生かすことができるのです。

いかがだったでしょうか? 今回はゴルファーが変えるべきマインドセット3選ということでシェアしていきました。ひとつでも自分に該当するマインドセットを変えることであなたのゴルフがもっとエンジョイにつながり、パフォーマンスがあがれば幸いです。

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