(質問)
長い間アプローチイップスに悩んでいましたが、増田さんの作られたグースネックウェッジを使ったところ、明らかに結果が良く、復調しつつあります。グースネックにはどのような機能があるのでしょうか(愛知県 55歳 平均スコア83)
担当記者(※以下GD):マスダゴルフには、「M425」という尾崎将司選手が愛用するウェッジがありますね。発売されたのは、結構前ですよね。
増田:ジャンボ(尾崎)さんが、つるやオープンでエージシュートされた年に発売したので、2013年ですね。今もとても人気があって、質問者さんのようにアプローチがよくなったという人は本当に多いですよ。嬉しいですね。
ジャンボさんといえば、もちろん飛ばしに注目が集まるわけですが、アプローチも大変な名手です。うちの「M425」には、ジャンボさんのこれまでのノウハウが詰まっているから、悪いはずがないんです(笑)
GD:AON(*1)が全盛の時代は、ウェッジもグースネックばかりでしたが、今はストレートネックが主流ですよね。なぜグースは廃れたんでしょう。
(*1 青木功、尾崎将司、中嶋常幸の姓の頭文字 ゴルフの一時代を築いた3人の総称)
増田:ジャンボさんが強かったころは、それを意識したグースネックウェッジを出すメーカーが多かった。でも、タイガー・ウッズがでてきて、ストレートネックのウェッジを使い始めたら、世界的にストレートネックのウェッジが流行しました。「M425」を発売したときは、市場にグースネックのウェッジはほとんどありませんでしたから。
だから、そこはやっぱりブーム、流行だと思いますよ。それは必ずしも悪いことじゃなくて、その時その時で強い選手が使ってるクラブに夢を感じて、真似したいと思えるのは、ゴルフを楽しむうえではいいことじゃないかな。
GD:グースネックの利点はどんなところにあるんでしょう?
増田:ごく簡単にいうと、グースネックはやさしいクラブです。たとえば、セット物のアイアンだと、上級者向けのマッスルバックはストレートネックで、初中級者向けのキャビティは、グースがついてるはずです。
ボールのつかまりがいいし、ミスになりにくい。フェースの向きが変わりにくいなど、ゴルファーが使ってやさしくなる特性がグースネックにはあります。
ジャンボさんはとても合理的な人ですから、グースネックがもつよさを生かして、ボールをゾーンで捉えるようなより確率の高いゴルフを選択されていました。手前味噌ですが、「M425」はその上で、フェースを開いても使えるし、さまざまなテクニックが活かせるように工夫して作ってあります。
現在発売されているウェッジは、小ぶりでストレートネックのプロが使うようなウェッジが多いですから、技術のある人にはとてもありがたいけど、それが難しい人も多いんじゃないかと思います。