とくにフルスウィングで振らないコントロールショットやパッティングでは、なかなか安定したスウィングができない、と悩むゴルファーは多い。そこで、安定感を高めるために大切な「加速的ストローク」の仕方について、プロゴルファー・大谷奈千代に教えてもらおう。

正しい加速的ストロークをイメージしてみよう!

スコアのおよそ65%ほどは、パターや120ヤード以内のコントロールショットが占めているそうです。たしかに、さまざまな距離をコントロールできるようになるとスコアがよくなるような気がしますよね。しかし、なかなか安定しないのがコントロールショットの難しいところ……。

そんなコントロールショットが安定しない原因は、“ゴルフあるある”の力みや緩みなんです。

ゴルフスウィングの正しいストロークは加速しながらインパクトを迎えることなのですが、安定しない、不安定なストロークではどんなことが起こるか想像してみましょう!

たとえばクルマを運転中、アクセルを踏んだときは安定して進行方向に進むことができますよね。いったん動き出すとクルマはまっすぐ加速していきますから。

ゴルフスウィングでいう加速的ストロークは、クルマでいうアクセルを踏んだ状態と同じです。このように慣性を上手に使うことがストローク安定の秘訣なんです!

画像: クルマはアクセルを踏めば真っすぐ安定して走行するが、急ブレーキを踏むと不安定な状態になる。ゴルフのスウィングも同様で、ヘッドの動きを加速させながら振ることが安定感の向上につながる

クルマはアクセルを踏めば真っすぐ安定して走行するが、急ブレーキを踏むと不安定な状態になる。ゴルフのスウィングも同様で、ヘッドの動きを加速させながら振ることが安定感の向上につながる

プロのストロークは加速することが自然にできていて、慣性モーメントが真っすぐにかかるからストロークが安定しているんです! でも、運転中にアクセルを離したり、急にブレーキがかかってしまうと、クルマの挙動はグラグラと揺れて不安定になってしまいます。振り子の動きをするブランコのほうがよりわかりやすいかもしれません。大きく漕いでから小さくストップしようとすると、減速させなければならないので不安定になってしまいますよね。

これは、スウィングでも同じです。コントロールショットが苦手な方は、振り幅が不安定になってしまっていることが非常に多いのです。この、言うなれば「減速的ストローク」は、さまざまなエラーに繋がってしまいます。ドライバーなどでも同じなのですが、すべてのゴルフスウィングはストロークを加速させながら打つことがとても大切なんです。

コントロールが必要なストロークを安定させよう!

また、ストローク中の緩みはクラブのロフトが変わってしまうことでも起こってしまいます。パッティングストローク、とくに手首だけを使ったストロークには緩みやすくなる要素がたくさんあるので注意が必要です。

手首が余計なことをしないためには肩の動きが大切です! アドレスの姿勢になって両手で両肩を包むようにして構えてください。この状態で、肩を左右に動かすことで、振り子のストロークを体感することができます。

画像: 両肩や、両肩と手元で作られる三角形のシルエットを左右に動かすことを意識すれば、振り子のストロークの感覚がつかめる

両肩や、両肩と手元で作られる三角形のシルエットを左右に動かすことを意識すれば、振り子のストロークの感覚がつかめる

振り子が体感できたら両手のひらを合わせて三角形を作り、肩でストロークしてみましょう。この時アドレスでできた三角形の形を変えずにストロークすることが大切です!フィニッシュの時、三角形の形が変わっていたら要注意。クラブのロフトが変わってしまい、ストロークが緩んでいる証拠ですよ!

正しい振り子のストローク練習ができたら、加速的ストロークをイメージしていきましょう! 目標に応じた適正な振りを決定するためには加速的ストロークでインパクトをすることを計算してバックスウィングの大きさを決めるようにしてください。バックスウィングの大きさが決まったら、フィニッシュでピタッと1~2秒止まってみましょう! 以上で加速的ストロークの完成です。

画像: バックスウィングの大きさはストロークが加速していることを考慮して決めることが大切。フィニッシュで1~2秒ピタッと止めることを意識して振ってみよう

バックスウィングの大きさはストロークが加速していることを考慮して決めることが大切。フィニッシュで1~2秒ピタッと止めることを意識して振ってみよう

これはパッティングはもちろん、グリーン周りのコントロールするアプローチショットも同じです。フィニッシュをピタッと止めて加速的ストロークを体感してみてください!

This article is a sponsored article by
''.