「もっこす」とは肥後もっこすのことで熊本県の男性の気質を表すときに使われる。正義感が強く、曲がったことが大嫌い。その言葉がぴったりなクラブデザイナーでマスダゴルフ主宰・増田雄二がゴルファーの悩みに今日も答える!

(質問)
野球経験者ということもあり、人よりも飛距離が出ることが強みだと思っています。実際、広いコースであればドライバーを飛ばして、短い番手で打てるなど有利にプレーできるのですが、どうしても1ラウンドに何発がOBや池ポチャなどがあり、スコアを崩してしまいがちです。上級者の仲間からは、「飛ばそうとぜずにティーショットを置きにいかないとダメ」と言われますが、それでは自分の強みも生きないのではないかとも思っています(千葉県 39歳 平均スコア89)

画像: 野球出身のゴルファーは多い。ゴルフ場でホームランを打つようなスウィングはやらないほうがいいのだろうか……

野球出身のゴルファーは多い。ゴルフ場でホームランを打つようなスウィングはやらないほうがいいのだろうか……

担当記者(※以下GD):飛距離がある方がゴルフは有利ですよね。飛べばもちろん爽快ですが、スコアアップのために飛ばしたい人は多いでしょう。

増田:もちろんですよ。「1ヤードでも飛ぶクラブを作れ」というのがジャンボ(尾崎)さんの教えでした。ジャンボさん自身も少しでも前に飛ばせるように、練習や研究を怠らない人です。
ドライバー設計で考えるのは、ここ一番で飛ばしにかかったときにしっかりと飛ばせるということなんです。コースではいろんな状況があるので、いつも同じようなフルスウィングをしているわけじゃない。だから、しっかりボールをコントロールできて、その時求める弾道が描けることが大事なんです。

GD:そうすると、スコアメイクのためにはある程度距離を抑えて、フェアウェイに置きにいくようなショットが必要ということですね。

増田:それはもちろんそうです。でも、刻み一辺倒ではちょっともったいない気がしますね。この方は、自分でも飛距離が武器だと言われてるので。飛ばしを武器にするプレースタイルなら、ある程度OBが出てしまうのも当然でしょう。
どんなゴルファーにもいいところがあるんです。やはり得意なところを伸ばすことがいいんじゃないかと思いますね。上達する過程では苦手を克服して、オールラウンドに技術を高める必要もあるでしょう。でも、悪いところをよくしていくのは難しいんです。場合によっては、その人のよさが失われてしまうおそれもあります。

GD:よさは失われて、でも苦手は克服できないみたいなことがあるかもしれませんね(笑)

増田:野球にたとえるなら、速球派のピッチャーにフォアボールは出すな、と指導するコーチのようなものなんです。フォアボールは出なくなるかもしれませんが、肝心の速球のよさが失くなってしまうわけです。

ゴルフも同じようなことがあって、OBを出さないに越したことはないけれど、せっかくの飛ばしのポテンシャルを生かすことを考えたほうがいいんじゃないかな。

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