グリーン周りでのランニングアプローチのオススメ番手は、サンドウェッジではなくロフトの立ったピッチングウェッジや9番アイアンだとプロゴルファー・大谷奈千代。そして打ち方自体はパッティングと共通する点が多いという。詳しく話を聞いてみよう。

グリーン周りでのランニングアプローチでは、サンドウェッジでロフトを立てて打つのではなく、もともとロフトが立っているピッチングウェッジや9番アイアンで打つのがオススメですよ、という話を前回ご紹介させていただきました。

ランニングアプローチではサンドウェッジと違い、ピッチングウェッジなどのクラブを選ぶことで、ソールが滑ってくれるだけではなくバックスウィングの振り幅も小さくなるのでミスを大幅に防ぐことができます。

画像: パターとランニングアプローチの共通点は?

パターとランニングアプローチの共通点は?

そして今回は、具体的な打ち方のお話です。ピッチングウェッジや9番アイアンでボールを転がすための打ち方は、パッティングのチェックポイントと共通している点があるんです。

1つ目は手首の使い方です。アドレスでできた手首の角度を変えないことは、パターの打ち方と同じでとても大切なポイントになってきます。パターでもランニングアプローチでも、手首がルーズになって角度が変わってしまうとインパクトがバラバラになってしまうので注意が必要です。

クラブの入射角が不安定になってしまうとどんなクラブを使ってもさまざまなミスが起こってしまいますから、アドレスで構えた時にできた手首の角度を変えずに体のターンだけで打っていきましょう。

手首の角度を安定させるためには、握り方をチェックしてみましょう。まず極端なフックグリップになってしまうと、インパクトでクラブのロフトが立ちやすくなってしまいます。せっかくピッチングウェッジなどのロフトのあるクラブを選択したのですから、ロフトを生かすためにも左手のグリップは親指がシャフトの真上にくるように握りましょう。すると左手の甲側がほぼターゲット方向を指すようなイメージになります。

画像: 手首の角度を安定させることがパターでもランニングアプローチでも重要。イラストを参考に自分のグリップをチェックしてみよう

手首の角度を安定させることがパターでもランニングアプローチでも重要。イラストを参考に自分のグリップをチェックしてみよう

さらに左手のグリップでは中指、薬指、小指の3本をしっかり握るようにしましょう。右手は横から添えるようにグリップしましょう。

そしてもう1点、ストロークも似ていますよね。パッティングでもランニングアプローチでも、フルショットのように振りかぶったりせず、小さい振り幅でストロークをします。

ただし似ていると言っても同じではありません。似た振り幅、振り方なのに違いが出るのは、アドレスでの構えが影響するからです。イラストAのように、パッティングでは肩のラインが縦にローテーションしてきます。

画像: (イラストA)パターとランニングアプローチのストロークは似ているが、クラブの長さでアドレス時の前傾角度の差ができボディーターンの度合いが変わる。このギャップをなくすためランニングアプローチではハンドアップで構えると、パターの感覚でストロークしやすいという

(イラストA)パターとランニングアプローチのストロークは似ているが、クラブの長さでアドレス時の前傾角度の差ができボディーターンの度合いが変わる。このギャップをなくすためランニングアプローチではハンドアップで構えると、パターの感覚でストロークしやすいという

しかしアプローチショットの場合は前傾姿勢がもう少し起き上がってくるので、肩のラインがそのぶん少し斜めにローテーションしてくるんです。

するとアプローチではパッティングのような縦のローテーションではなく、肩のラインがバックスウィング時に少し右を向き、フォローでは左を向いていくようになります。このようにアドレスでできた前傾姿勢の角度は肩や胸のローテーション=ボディーターンに影響してくるんです。

そしてこの前傾角度の差を、ほんのひと工夫でなくすことができます。アドレスで少しハンドアップに構えればいいんです。すると、よりボールの近くに構えることができ(前傾角度が浅くなり)、パターに近い感覚でストロークすることができます。

このピッチングウェッジでのランニングアプローチの打ち方のイメージは、ボールをフワッと上げるアプローチとパターのちょうど中間になりますよ。是非参考にしてみてください。

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