「もっこす」とは肥後もっこすのことで熊本県の男性の気質を表すときに使われる。正義感が強く、曲がったことが大嫌い。その言葉がぴったりなクラブデザイナーでマスダゴルフ主宰・増田雄二がゴルファーの悩みに今日も答える!

(質問)
安定して100が切れるようになり、さらなるスコアアップを目指していますが、バンカーショットが課題です。一度で出ることもありますが、大叩きしているホールはだいたいバンカー絡みです。クラブを変えることで、苦手のバンカーを克服したいです(福岡県 40歳 平均スコア98)

画像: 大叩きしたホールはだいたいバンカーで失敗している……。ギア選びでなんとかしたい

大叩きしたホールはだいたいバンカーで失敗している……。ギア選びでなんとかしたい

担当記者(※以下GD):バンカーが苦手な人は、ハイバウンスのサンドウェッジがいいといいますね。バンカー専用の超幅広ソールのクラブもあります。

増田:まず基本的な話をしたいのですが、サンドウェッジの役割とはなにか、ということです。サンドとはもちろん砂のこと。つまり、サンドウェッジを選ぶときは、まずバンカーで打ちやすいクラブを選ぶべきだと思います。しかし、多くの人はアプローチで使うことを想定しているように見えます。それも花道やフェアウェイなどライのよいところで打つことばかりを考えていませんか? まずその点を振り返ってみてほしいですね。

GD:たしかに言われてみると、アプローチで打ちやすいことを考えてサンドウェッジを選んでましたね。それも、バンカーはもちろん、ラフなどの悪いライもあまり想定してなかったような気がします。結果的にローバウンスのウェッジを選んでいました。

増田:ローバウンスのウェッジの場合、フェースを開くことでバウンスを積極的に使うことが出来ます。そういう意味ではフェースを開ける人向けのウェッジと言えるでしょう。よく言われることでみなさんもよく知っていると思いますが、バンカーショットは砂をエクスプロージョン(爆発)させないといけません。バンカーショットに必要な砂の爆発を得やすいのは、やはりバウンスの大きなウェッジです。過去の名器と言われるサンドウェッジの多くは、ボールの手前にヘッドを入れやすく、強いバウンスが機能してボールを前に飛ばせるクラブでした。

GD:やはりセオリー通り、バンカーが苦手な人はハイバウンスなウェッジを使ったほうがよさそうですね。

増田:ローバウンスのウェッジを開くと、ライ角がフラットになるのと同じ状態になります。そして、フェースが砂に当たる面積がどんどん小さくなるんです。その結果、砂を前に飛ばしにくくなります。プロなどはそれを上手く利用して、大きくスウィングしてバンカーショットすることもありますね。しかし、バンカーが苦手であれば、砂に当たる面積は大きなほうがいいでしょう。バウンスの機能を上手く使えて、少しアップライト気味にインパクト出来れば、砂とボールがバーンと強く前に飛ぶ力になります。それがやさしくバンカーから脱出できるコツです。

なかなかバンカーショットの試打をおこなうのは難しいですが、開いたり閉じたりしながら打ってみて、バウンスの当たり方をまずは感じてほしいですね。クラブによって、跳ね返りや前に飛ぶ力がまったく違うのが、体感できると思います。

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