
シェフラー好調の理由とされるキャメロンのパター。全米オープンでも威力を発揮している(写真は2022年 全米オープン 撮影/Blue Sky Photos)
パット・イズ・マネー、ドライバーやアイアンは毎年ニューモデルに替えるプロが多いが、パターに至っては長く使い続けるプロが多く、タイガー・ウッズのようにパターがそのプロの代名詞になるほどだ。
メジャーにおいて高い勝率を誇るのがスコッティ・キャメロン。どんなにテクノロジーが進化しようともシンプルな構造でも強さを見せつけている。
3アンダーと絶好の位置につけるスコッティ・シェフラーや、ブルックス・ケプカ、松山英樹はモデルは違えど「タイムレス」、「ニューポート2」と呼ばれるブレード型。とくに軟らかくてソリッドな打感といわれる「GSS」(ジャーマンステンレススチール)を使ったモデルは、世界で認められたトップ中のトップのプロにしか支給されない。練習日には届いたばかりのスペアパターとエースパターを比べるシェフラーの姿が見られた。

シェフラーは練習日にエースとスペアを打ち比べ(写真は2022年 全米オープン 撮影/Blue Sky Photos)
マレット型を使用するプロの代表格といえば、久しぶりのメジャー制覇が期待されるローリー・マキロイ。使うのはテーラーメイド「スパイダーX」でスラントネックだ。ブレード型を使うこともあるマキロイだが、エースパターはこのパターといっていいだろう。

マキロイはいくつかのモデルを使い分けるが、このパターがエース(写真は2022年 全米オープン 撮影/Blue Sky Photos)
ジョン・ラームもマレット派でクラブ契約がテーラーメイドからキャロウェイへ移った当初はなかなかパターが決まらず、いろんなものを使っていたもののオデッセイ「ホワイトホットOG ロッシー」のスラントネックで落ち着いた。こちらはインサートとサイトラインが市販品とは微妙に違うプロ支給品だ。
ほかにマレット派は「LIVゴルフ」に出場で話題のダスティン・ジョンソン。いろいろとパターを替えるほうだが、エースパターは今大会でも使用する黒いスパイダー「スパイダーツアー」のスラントネック。そして予選を松山英樹とラウンドしたザンダー・シャウフェレなどがマレットを使う。
最後にウイニングパットを決めるのは誰か? どのパターか? 最終日まで目が離せない。

ジョン・ラームのパターは「ロッシーS」だがデザインとインサートが市販品と違う(撮影/KJR)