「資生堂レディスオープン」の初日、35.5度を記録する猛暑の中、コースレコードタイの7アンダーで首位に立ったのはイ・チヒ。1打差にサイ・ペイインとペ・ソンウ、2打差に稲見萌寧、吉田優利ら5名が続く。プロゴルファー・中村修が現地からのレポートをお届け。

先週の「アース・モンダミンカップ」の強風に続き、今週は梅雨明けした関東の猛暑が襲い、選手やキャディたちの体力勝負になりそうな4日間の初日が始まりました。午前・午後スタートに分かれて120名(アマ3名)がスタート。7:00からの午前スタートで好スタートを切ったのは7アンダーのイ・チヒ、1打差2位にサイ・ペイイン、ぺ・ソンウ選手の外国勢。2打差4位タイに稲見萌寧、吉田優利、笠りつ子、大出瑞月、小野祐夢の5名が続いています。

午前組で注目したのは今季初優勝を挙げている植竹希望選手。前半のアウトコースを3連続を含む4バーディの4アンダーで折り返すと、後半は1バーディ3ボギーと2つ落とし2アンダー27位タイで終えました。ここのところ調子を落としていましたが、先週の「アース・モンダミンカップ」の最終日に強風の中1アンダーでプレーし、復調の兆しをつかんだ感じだったのでラウンド後に話を聞きました。

画像: 「資生堂レディスオープン」の初日を2アンダー27位タイで終えた植竹希望

「資生堂レディスオープン」の初日を2アンダー27位タイで終えた植竹希望

「打ち急いでしまうところがあって、逆にゆっくりにしようとすると手が先に動いてしまったりしていたのですが、同組のボミさんのスウィングのリズムを見てて、打ち急ぐ感じがないので勉強させてもらいました」(植竹希望)

画像: ショットの感触を徐々につかみつつ、悪くてもアプローチとパットでスコアメイクできるようになってきた

ショットの感触を徐々につかみつつ、悪くてもアプローチとパットでスコアメイクできるようになってきた

コンパクトなトップから浅い入射角でシャローに入るダウンスウィングが特徴。とくにアイアンショットのキレが抜群の植竹選手ですが、コンパクトなスウィングゆえに、最近は打ち急ぐクセが出ていてショットが安定していないかったといいます。イ・ボミ選手の素振りからのショットがいいイメージになったという柔軟な吸収力も調子が上向きになる秘訣かもしれませんね。

35度を越えるような気温の中で4日間戦う体力を持たせるためにも明日のラウンドが大切だと植竹選手。暑い季節よりも秋口が自分にとってベストなシーズンということで2勝目に向けて少しずつ調子を上げていきたいと話していました。

続いて、7番アイアンを抜いて7番UTを投入している青木瀬令奈選手。2週前の「ニチレイレディス」では8番アイアンを抜いて8番UTを投入しアイアンが9番のみというセッティングを試したというので驚きました。もう少し調整が必要と現在は8番・9番、PW・52・58度とアイアン2本、ウェッジ3本のセッティングに戻していました。飛距離不足をウッドやUTで補い今季初優勝を狙っていますが、初日の今日は、6バーディ2ボギーの4アンダー9位タイで終えています。

先週の強風のせいか風がまったく気にならなかったという青木選手。前半はショットがビタビタで5バーディを奪い好調なショットを見せてくれましたが、試合では左半分の意識をしたいといいます。

「スタート前にいろいろフェース向きやアライメントを調整したりしますが、試合に入ったらテークバックからダウンの右半分ではなく、ターゲットにボールを飛ばす左半分に意識を集中していこうとしました」(青木瀬令奈)

画像: 暑さにはめちゃくちゃ強いと今季初優勝を狙う青木瀬令奈は4アンダー9位タイで初日を終えた

暑さにはめちゃくちゃ強いと今季初優勝を狙う青木瀬令奈は4アンダー9位タイで初日を終えた

暑さにはめちゃくちゃ強いという青木選手。5月の成績がよく、本来、調子の上がる6月に少し落ちてしまい、原因はメンタルなのか、スウィングなのか悩んでいたとのこと。大西翔太コーチと復調のきっかけを探していましたが、少し兆し見えてきたかなと話してくれました。そういう意味では今季初優勝に向けて上々のスタート切った青木選手の明日以降にも注目していきます。

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