タイガー・ウッズがいよいよ全英オープンに向け始動する。7月の4日&5日、2017年のライダーカップの舞台に決まっているアイルランドのアデルマノアで開催されるJPマクマヌスプロアマに出場し来たるべきメジャーに向けたウォーミングアップをおこなうようだ。

昨年2月の自動車事故で一時再起不能といわれながら今年のマスターズで不死鳥のように甦り予選を通過。粉砕骨折し「右脚切断も覚悟した」タイガーは自らの足でアップダウンのあるオーガスタを4日間歩き抜き、その姿だけでも世界中のファンの感情を呼んだもの。

その後全米プロにも参戦し決勝ラウンドに進出したが日本でもお馴染みのショーン・ノリスと同組で回った3日目に79を叩いたあと途中棄権。全米オープンもスキップし全米プロ以降競技から遠ざかっていた。

画像: キャリアグランドスラムを達成した彼の地へ向かう途中でタイガーはプロアマ戦に出場。全英で8打差をつけてのVは未だに破られていない(写真は2022年 全米プロ選手権 撮影/Blue Sky Photos)

キャリアグランドスラムを達成した彼の地へ向かう途中でタイガーはプロアマ戦に出場。全英で8打差をつけてのVは未だに破られていない(写真は2022年 全米プロ選手権 撮影/Blue Sky Photos)

しかし記者会見では一貫して「セントアンドリュースを楽しみしている」とゴルフの聖地で行われる第150回全英オープンに出場したい意向を示してきた。

「セントアンドリュースはホーム・オブ・ゴルフ(ゴルフの故郷)であり自分にとって世界で1番のお気に入りのコース。(150回の)記念大会には是非出たい」

タイガーとセントアンドリュースは切っても切れない縁がある。2000年同コースで行われた全英でタイガーは2位のアーニー・エルスとトーマス・ビヨーンに8打差をつける圧勝で24歳にしてキャリアグランドスラムを達成している。

8打差は過去100年間で最多ストローク差Vで未だ破られていない大記録。史上5人目のグランドスラム達成はジャック・ニクラスを抜いて最年少。ニクラスはこのとき「この若者はすでに私を超えている」と朋友ゲーリー・プレーヤーに漏らしていた。

セントアンドリュースでのメイクドラマはこれで終わらない。2005年にも初日からトップを譲らず5打差の完全優勝。ゴルフ発祥の地はいつでもタイガーにやさしかった。

現状タイガーにとってはプレーすること自体より18ホールを歩き切ることの方が負担は大きい。全英の前に自分の今の状態をチェックする意味でも実戦を積む必要があるのだろう。

そこで今回アイルランドでプロアマ出場となるのが、アマチュアと組んで2日間36ホールをプレーするのはあくまで調整が目的。しかしプロアマとはいえ出場メンバーは豪華そのものだ。

全米オープンに優勝したマシュー・フィッツパトリック、世界ランク1位のスコッティ・シェフラー、メジャー4勝のローリー・マキロイ、同2勝のコリン・モリカワ、昨年の年間王者パトリック・カントレーの他、LIVゴルフに移籍したブライソン・デシャンボー、ブルックス・ケプカ、リー・ウェストウッドらも出場。ジョン・ラーム、ジョーダン・スピース、リッキー・ファウラー、ザンダー・シャウフェレの名前もある。

1990年にスタートしこれまで複数のチャリティ団体に1億4千万ユーロ(約197億円)の寄付金を捻出してきたプロアマでタイガーはセントアンドリュースの戦いに向けた準備に取り掛かる。

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