「もっこす」とは肥後もっこすのことで熊本県の男性の気質を表すときに使われる。正義感が強く、曲がったことが大嫌い。その言葉がぴったりなクラブデザイナー、マスダゴルフ主宰・増田雄二がゴルファーの悩みに今日も答えます!

(質問)
夏場の深いラフに苦戦しています。埋まってしまうとどう打ってよいのかイメージがわきません。脱出すら難しく感じます。(東京都 42歳 平均スコア85)

担当記者(※以下GD):夏はラフが元気ですよね。埋まってしまうと打つどころか見つけるのにも難儀します。

増田:日本オープンなどのセッティングでは、ラフを伸ばした上にひねりを加えるなどして、難しくすることがあります。そうするとプロであってもグリーンに乗せるのを諦めないといけないような状況もあります。

アマチュアがプレーする場合は、そこまでの難しさはないですが、それでもスッポリ埋まってしまうようなラフでは、ナイスショットは望めないでしょう。意外となんとかなるライの場合と、難度が高くて脱出を優先しなくてはいけないラフ、その見極めも大事ですね。いずれにせよ、なるべくならラフに入れないようにしたいものです。

画像: 夏場の芝はとにかく元気。簡単に打てるように見えてもライの見極めを失敗すると飛距離あが落ちるどころか脱出さえできない

夏場の芝はとにかく元気。簡単に打てるように見えてもライの見極めを失敗すると飛距離あが落ちるどころか脱出さえできない

GD:効果的な対処の方法はありますか?

増田:ラフの場合は、ボールとフェースとの間に芝が挟まるので、スピンはかかりにくくなります。短いラフであればそれはフライヤーの原因になるのですが、長いラフでもラフ特有の低スピンな棒球になりやすくなります。いつもよりもランがかなり多い弾道です。

それを「解けた球」などと表現しますが、その球の特性を活かして、手前からゴロゴロと寄せていくのがセオリーです。長いラフだと抵抗に負けないようにしっかりと握りたくなりますが、少しソフトにグリップしたほうがいいと思います。ヘッドが走ってくれるので、抜けがよくなります。

ガチガチに硬く握ってしまうと、鋭角に打ち込むようなスウィングになりやすいのです。長いラフは打ち込めという人もいますが、私は反対です。刺さって抜けが悪くなりやすく、フェースの上っ面に当たりやすいのでボールが飛ばなくなってしまいます。

GD:クラブで対応することは可能ですか?

増田:できれば短くてロフト角の大きいショートアイアンで打つほうが脱出する可能性は高くなります。高さも出しやすく、スピンレスなので想定以上に距離が出ることも多くなります。逆にロングアイアンに近くなると、ソール幅が狭くなり芝を倒す力は弱くなる傾向があります。芯で捉えることも難しくなるので、ラフには不向きだと言えます。

意外と効果的なのは、FWやUTを使うことです。アイアンに比べると、上から打ちこもうというイメージはわきにくく、レベルに捉えやすくなります。広いソールが滑ってくれて、芝の抵抗に負けないのです。使ったことのない人は抵抗があるかもしれませんが、FWやUTでコンパクトに打つという方法を一度試してみてほしいですね。

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