ドライバーショットではとにかく1ヤードでも遠くに飛ばしたいですね。スウィングを見る時、クラブの通り道以外にもトップの大きさは気になるチェックポイントの1つになります。
トップとは手元やクラブが高い位置に収まって、ダウンスウィングに向かって位置エネルギーが貯蓄された大切なポジションのことをいいます。
今回は、そんなスウィングの大きさと飛距離アップの要素についてまとめてみました。
トップの位置で見分ける、飛ばしに有利な2つの要素!
まずトップでは手元の位置が高いほうが位置エネルギーが溜まっているといえます。これは身長が低い人より高い人の方が有利な理由でもあります。同じ身長であっても、クラブの通り道がアップライトで手元が高いほうが有利であるということでもあります。
さらに、トップはスウィングの切り返し地点です。ゴルフスウィングは回転運動なので、トップの回転が深いほどクラブの運動量も体の捻転量も大きくなるので、飛距離を出すのに有利になります。
しかし、飛ばしに有利な2つの要素も、注意が必要です。一般的にオーバースウィングは振りすぎと言われエラーの評価の対象になってしまいます。トップの位置を必要以上に高くしすぎてしまうと、自然な回転運動を損なってしまうので効率が悪くなってしまうのです。
また、大きく回転しすぎても、捻転を受け止めるための体の右サイドのテンションが抜けてしまうため、スウェイのエラーを起こしてしまいます。
ほかにも前傾姿勢を保てなくなって、軸ブレを起こしてしまったり、重心のポジションといったバランスも崩しやすくなってしまうため、エネルギーを溜め込むことができなくなってしまうだけでなく、再現性の面でも不利になってしまいます。
このように、飛ばしに有利ないいトップの位置を求めて、手元をより高く上げて、より回転を深くしても、自分にあった筋力や関節の可動域などの範囲外で無理に大きなトップを作ろうとしてしまうと逆効果になってしまうので注意が必要です。
飛ばしに必要なエネルギーの源は股関節にあり!
ゴルフスウィングの成功は股関節と胸椎の2つの関節を正しく使えるかどうかにあります。下半身は上下に動き、上半身は回転する動きをします。体の使い方を上下左右に分離して考えていきましょう!
捻転を受け止めるには下半身の上下方向の踏ん張りが必要です。重たいものを持ち上げるときの体勢と同じで(イラスト1のA)、アドレスでは股関節を折り込んで(屈曲)腰の入った状態を維持しましょう。これをスクワットの要領で10回程行いましょう。
そして、下半身の左右方向への踏ん張りも必要になります。腰の入った状態で、右を向きます。腰回りが安定することで、頚椎と胸椎が回旋してくれるようになり体に必要な関節の捻転を確保することができます(イラスト1のB)。これを左右10セットおこないましょう。
パワーの源は股関節! 捻転は胸椎の回旋です。力強いスウィングのために必要な可動域を確保しておきましょう!