ローリー・マキロイがPGAツアーのCJカップ in サウスカロライナで連覇を達成し世界、世界ランク1位に返り咲いた。LIVゴルフの出現でゴルフ界が二分されPGAツアーを代表する立場として数えきれないインタビューに応えてきた彼は発言するたび消耗する自分を感じていた。しかしそれを撥ね退けてのツアー23勝目は彼にとって特別な意味があった。

サンデーバック9で快調にスコアを伸ばしリードを広げたマキロイ。上がり2ホール連続ボギーに苦笑いしながらカーク・キタヤマに1打差で逃げ切り連覇を達成した33歳は安堵の表情を浮かべた。

「素晴らしいシーズンの幕開け! 14番の難しいパー3でバーディを獲れたのが鍵でした」と5メートルのバーディチャンスをものにし3連続バーディの口火を切ったホールについて語った。彼にとっての22-23年シーズン初戦は連覇、23勝目、そして20年7月以来9度目の世界ランク1位浮上と大きなおまけがついた。

画像: 難しい14番ホールでバーディゲット。さらに15、16番と連続バーディで勝負を決めたマキロイ(写真は2022年CJカップ 撮影/Getty Images)

難しい14番ホールでバーディゲット。さらに15、16番と連続バーディで勝負を決めたマキロイ(写真は2022年CJカップ 撮影/Getty Images)

世界ナンバー1に返り咲いた感想を尋ねられると一瞬口を閉じ感慨にふけりながら「すごく大きな意味があります」と絞り出すように言葉を吐き出した。「この場所に戻るためにここ12カ月懸命に取り組んできました。これまで以上にゲームを楽しんでいるような気がします」というと瞳を潤ませた。

「ゴルフというゲームを愛している。その理由はゴルフに完璧がないことだと思います。完璧に近づきたいと日々努力するけれど、そこにはどうしても到達することができない。でもほんのわずかでも近づこうとするジャーニー自体が尊いのだと思います」

「一度タイトルを失ったヘビー級のボクサーが王座に返り咲く。自分にとってナンバー1の座に戻るのはそれと同じ意味があります。ここにたどり着くまでの過程も僕にとっては重要だったのです」

10代でタイガーの後継者と呼ばれてから15年の歳月が流れた。浮き沈みはあったが一貫して第一人者の重責を全うしてきた。2年前の夏ナンバー1から陥落したのはコロナ禍の最中だった。

「あの頃から僕の人生もゴルフも大きく変わりました。ここまで戻ってこられた自分を誇りに思います」

ツアーの絶対的リーダーとなったマキロイにとってひとつ足りないのがキャリアグランドスラム。来年のマスターズで戴冠ならタイガー以来史上6人目の偉業達成となる。マキロイはすでにその器に達している。

This article is a sponsored article by
''.