ロングパットが苦手な人は、単純にタッチが合わないだけでなく、考え方に問題があると指摘する小野寺プロ。
「20mを超えるロングパットでは、残り距離に対して1パット目を直径20%の円内に“寄せる”ことが大事なんです。20mのロングパットなら、カップを中心に半径2mの円。実際、グリーンの外からウェッジで、このくらいの距離を直径4mの円内につけたら、絶対、一緒に回っている人から『ナイス~』と言われるはず(笑)。パットでも同じように考えればいいんです」
確かにウェッジでのアプローチだったら、2m奥についても「よし!」と思える感じ。
「ですよね。でもパターだと、カップを2mオーバーしたら、『ワワワ、止まれ~』なんて言ってしますでしょ。その考え方をまずは変える。”20%圏内に寄せる”意識が最重要です。そこから1パットで収まれば最高で、2パットでも仕方ない。この距離はプロでも3パットをゼロにはできませんが、こう考えることによって平均パットは確実に減らせます」
この円は、カップを中心に考えることが大事。10%ショートでも10%オーバーでもナイス。次の2パットめで「勝負」できる機会を残すことが肝心なのだ。
2段グリーンは段を「溶かして」考えよう!
大きなグリーンでは、グリーンが多面になっていて「段」を越えなければならないケースも多い。こういう場面では、この段部分にボールの転がりがどれだけ影響を受けるかわかりにくく、タッチを作るのが難しい。
しかし小野寺プロは、段の部分を意識しすぎるからタッチが出せなくなる、段を消して考えればシンプルだと話す。
「上り下りの段があるラインも、最終的に転がりを決めるのはボールとカップの高低差なんです。『あの段を越えなきゃ』『あそこで加速するぞ』を細かく考えすぎず、カップとボールを結んだゆるやかな傾斜をイメージする。距離感がシンプルになるし、インパクトでパンチが入ったり、ゆるんだりするミスも防げます。要は段の部分を『溶かして』考えることが肝心なんです」
2段グリーンでも、やっぱり狙いは”直径20%圏内”。20%圏内の円に入れることを考えれば、このくらいアバウトなほうが結果は出やすいのだ。