(質問)
アマチュアゴルファーは、年間通して同じクラブを使うことが多いと思いますが、これからの寒い季節にはカラダも動かなくなるので、シャフトが軟らかいクラブを用意しようかと検討しています。しかし、クラブが変わることで、タイミングが変わってしまうなどの懸念もあります。寒い季節では、クラブを変えるべきでしょうか(兵庫県 63歳 平均スコア85)
担当記者(※以下GD):冬場は着るものも多くなって、カラダも回らなくなりますし、飛距離も落ちますよね。クラブでそれが補えればいいですね。
増田:男子ツアーでは、Kochi黒潮CCで行われる「カシオワールドオープン」の翌週が、東京よみうりCCでの「日本シリーズ」です。暖かい高知県から一週間で、かなり温度が寒くなります。飛距離も出なくなるので、アイアンの番手も1番手以上落ちます。
でも、プロたちの多くは「日本シリーズ」でも半袖でプレーしています。カラダが温まった状態でプレーしているというのもあるけど、できるだけいつもと同じ状態でプレーしたいという気持ちがあるはずです。それだけ服装が与える影響が大きいんでしょう。気温の影響もあるので、着込むこともありますが、打つときは脱いだりしていますね。アマチュアゴルファーはそうはいきません。寒さに影響をうけますし、服を着込むとカラダは回りづらくなります。厚手の服を着ると、袖が重く感じられますが、そうするとクラブは軽く感じやすくなります。
GD:カラダは回らなくなるのに、クラブは軽く感じられるんですね。
増田:だから、冬場のクラブは少し重量があったほうが振りやすくなります。重量を感じやすいし、ある程度の重さを上手く利用して、スウィング中の捻転を大きくする助けに出来ます。やはり、冬場は可動域が小さくなりますから。クラブを重くするというのは、昔からよく言われていますね。
カラダが回らず、ヘッドスピードも落ちてしまうので、クラブを軽くしてしまいたくなるところですが、かえって手打ちを助長するおそれがあります。クラブを重くして、シャフトを軟らかくするのがひとつのセオリーです。
GD:クラブを冬用にもう1セット用意するとなると、負担が大きくなりますね。
増田
費用を抑えたい人は、ヘッドやシャフトに鉛を貼るのも有効だと思います。どのくらいというのはないけど、重さをより感じられるようになるので、効果が十分期待できます。
もうひとつ重要なのは、メンタル的な効果です。
季節に応じてクラブを変えたり、鉛などでチューニングすることで、冬場のゴルフでの不安感を軽減することが出来ます。変えたことで、少しでも楽な気持ちになれるなら、それは効果があるんです。
だから、セオリーには反しますが、軽くして安心できるなら軽くしてもいいんです。ゴルフはプレッシャーや不安がつきものですから、少しでも不安になる要素を取り除くことが大事なんです。