多くのクラブを手掛けてきた設計家・松尾好員氏は「クラブ選びは重心選び」と表現する。最新ギアを計測・分析するなかで、注目データをピックアップし、読み解く。今回はキャロウェイのグレートビッグバーサドライバー。クラブ選びの参考どうぞ!
画像: 【試打クラブスペック】●ロフト角/10.5度 ●ライ角/60.0度 ●ヘッド体積/460㏄ 価格(税込)/10万7800円 ※すべてメーカー公表値

【試打クラブスペック】●ロフト角/10.5度 ●ライ角/60.0度 ●ヘッド体積/460㏄ 価格(税込)/10万7800円 ※すべてメーカー公表値

早速、キャロウェイ『グレート ビッグ バーサ ドライバー』のクラブとヘッドを計測していく。試打・計測用クラブ、および計測用ヘッドはロフト角10.5度、シャフトはメーカー純正の『SPEEDER NX for Callaway(フレックスS)』だ。表記の数値はすべて実測値になる。クラブ長さが45.13インチと標準的とはいえ、最近のクラブのなかでは短め。クラブ重量が287.1gと軽く、スウィングウェイトもC9.3と小さめなので、クラブの振りやすさの目安となるクラブ全体の慣性モーメントが279万g・㎠と小さく抑えられている。この数値であれば、本来はドライバーのヘッドスピードが38m/sくらいのゴルファーにとって、タイミング良く振れる設計と言えるだろう。
   
全体的に『ローグST MAX』のようなヘッドの横幅が広い丸型形状だが、FP値(フェースプログレッション)が小さいややグース風のネックで、かつフェースアングルが1.5度フックという強めのフックフェースなので、明らかに他のキャロウェイのドライバーよりも球をつかまえるイメージが出てくる。
  
実際に試打したところ、強いフックフェースと小さなフェースプログレッションで球をつかまえるイメージが出ている。ヘッドの後方が低いシャローバック形状で、インパクト付近をアッパーブローにスウィングしやすいイメージも出ている。ヘッドのリアルロフト角設定が12.0度と大きく、アドレスでフェース面もよく見えるので、いかにも打ちやすそうだ。
  
試打クラブのメーカー純正シャフトはクラブを手にしただけでもたわむくらいの非常に軟らかい設計で、ヘッドスピードが35~36m/sくらいのゴルファーでも十分に扱えそうだ。またグリップは細い設計になっているので、手の小さい女性でも扱えるかもしれない。280g台の軽量クラブで、かつクラブ長さが長過ぎないことが良く、結果クラブの慣性モーメントが小さくなって、非力なシニアゴルファーでも振りやすくなっている。ヘッドの重心深度は36.7ミリと浅めなので、寛容性のある大きな慣性モーメントのヘッドではないが、フックフェースとグースネック的なネック形状で球をつかまえやすく、また打っていてフェースの反発もなかなか良く、弾く感じがする。
  
実際にシニアゴルファーに打ってもらったが、普段スライス系弾道でキャリー170~180ヤードくらいの人でも球がつかまり、効果的に飛距離が出ていた。そして、フレックスSでもかなり軟らかいシャフトなので、非力なシニアゴルファーが球をつかまえて、素直なストレート系弾道で飛ばせそうだ。

画像: リアルロフト角が12.0度と大きいので、アドレス時にフェース面がしっかり見え、球が上がってくれそうな安心感がある。また、左右方向のヘッド慣性モーメントは4642g・㎠で、球がつかまりやすい

リアルロフト角が12.0度と大きいので、アドレス時にフェース面がしっかり見え、球が上がってくれそうな安心感がある。また、左右方向のヘッド慣性モーメントは4642g・㎠で、球がつかまりやすい

これがグレートビッグバーサの計測データだ!

画像: 低重心率とは「重心高さ÷フェース高さ×100」の数式で表され、数値が小さいほど低重心となり、低スピンになりやすい

低重心率とは「重心高さ÷フェース高さ×100」の数式で表され、数値が小さいほど低重心となり、低スピンになりやすい

※週刊ゴルフダイジェスト2022年12月6日号「松尾好員 責任計測×責任分析 ヘッドデータは嘘つかない!」より

画像: 【超貴重】MAX420ヤード!和田正義プロのドラコンスイングをじっくり観察!飛ばしのポイントは?【飛ばし】【ドライバー】#shorts www.youtube.com

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