2019年の賞金ランクが24位、2020ー21年が10位、2022年が6位と着実に力をつけている大槻智春。また、今年は契約クラブフリーとなってプレーした1年でもあった。2勝目を挙げたANAオープンの後、ツアー終盤を戦ったクラブセッティングについて、大槻本人に話を聞いた。

ANAオープンの優勝で目先の成績にとらわれずプレーできるようになって、新しいドライバーのテストに入りました。ここ数年、ずっとピンのG400MAXでしたが、さまざまなメーカーのドライバーを実際に試合でも使ってみて、現時点で選んだのがスリクソンZX5MkⅡです。ZX7も打ちましたが、ヘッドが大きいZX5のほうが、スピンが入るのでコントロールしやすいんです。テストした各ドライバーの計測データも比較しましたが、ZX5が自分には合っていました。とくにスピン量とミート率を重視しているのですが、どちらもイメージどおりで、ミート率は平均値が1.45と高く出ていました。シャフトはツアーADのDI。これはG400MAX時代から替えていません。ヘッドと同時にシャフトにも手を出すと、何が良いのかわからなくなるのでシャフトは同じものを挿しています。(大槻)

ロフトは9.5度。低スピンすぎると飛距離は伸びてもコントロールしにくくなるので、適度にスピンが入ることが、このモデルを選んだ理由のようだ。シャフトは今やロングセラーといえるツアーADのDI。セッティングのなかで、もうひとつ目を引くのがアクシスゴルフというブランドの60度ウェッジだ。これについても本人に聞いた。

ロブウェッジはアクシスゴルフZ1ツアースペック

アクシスゴルフのウェッジは10年以上お世話になっています。トウとヒールが落としてあって、開いて使いやすいんです。今はこのZ1ウェッジを4試合に1本のペースで同じものを送ってもらって使っています。本当にありがたいですね。昨年までピンさんと契約していましたが、その時も60 度だけはこれでした。(大槻)

画像: アクシスゴルフはマスダゴルフ出身のクラフトマンが立ち上げたブランド。埼玉県吉川市に工場を持つ。大槻とはマスダ時代からの付き合い

アクシスゴルフはマスダゴルフ出身のクラフトマンが立ち上げたブランド。埼玉県吉川市に工場を持つ。大槻とはマスダ時代からの付き合い

Z1ツアーウェッジについてアクシスゴルフに聞いてみると、「バックフェースにある9個のウエイト調整ビスは市販モデルと同じです。大槻プロのウェッジは、ソールのセンターが平らにペタッとつくように削ってあるのが特徴です」とのこと。50度と54度はボーケイウェッジ。50度はSM9で、54度はウェッジワークスの2022プロト。2本のボーケイ、60度のアクシスともにシャフトは、ダイナミックゴールドツアーイシューEX。

3Wも、長らくテーラーメイドM4だったが、プロギアRSジャストの3Wに変更。「M4のヘッドがそろそろ割れそうな状態なので替えました。3Wは飛距離とつかまりの良さとスピンが入ることが条件です」とは大槻本人。シャフトはツアーADのクワトロテック。アイアンは3モデルが入る。3Iは浅重心で強い弾道が特徴のテーラーメイドSIM UDI。4Iは現行のプロギア02アイアンとは少し違ったバックフェースデザインの02プロト。次期モデルへのプロトタイプなのかもしれない。

画像: プロギアRSジャスト3W。シャフトはツアーADクワトロテック

プロギアRSジャスト3W。シャフトはツアーADクワトロテック

パターはスコッティキャメロン ファントムX T5.5プロト。「パターは調子やグリーンの特徴に合わせて替えることが多いのですが、すべてスコッティ・キャメロンに統一しています。馴染んだ打感とタッチは変えずに、見た目や機能だけを変えようという狙いです」と本人。ボールはニュープロV1。ずっと19年モデルのプロV1を使っていたというが、ドライバーや3Wなどを新調したこのタイミングで、ニュープロV1に替えている。

画像: 7ブランドで構成する14本

7ブランドで構成する14本

画像: おおつき・ともはる/1990年1月生まれ。茨城県出身。日本大学2年時に中退してプロ転向。2018年初シード、2019年関西オープンで初優勝。今年9月のANAオープンでは石川遼とのプーオフを制して2勝目を挙げる

おおつき・ともはる/1990年1月生まれ。茨城県出身。日本大学2年時に中退してプロ転向。2018年初シード、2019年関西オープンで初優勝。今年9月のANAオープンでは石川遼とのプーオフを制して2勝目を挙げる

※週刊ゴルフダイジェスト2022年12月20日号「Pro’s Spec」より(PHOTO/Hiroaki Arihara)

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