見た目がよくて素直に振れる
ドライブスターが今のエース
2022年シーズン後半のプレーを支えたドライバーがヤマハのインプレスドライブスターだった。選んだ経緯などを本人に聞いた。「使い出したのは、三好(9月のバンテリン東海クラシック)からです。その前週に、谷口徹さん用にツアーレップの方が用意していたヘッドを見て、良さそうだったので、『打ってみてもいいですか?』と打たせてもらったら感触が良かったので、この谷口仕様ドライブスターに替えたんです。弾道データは取っていなくて、打った時の雰囲気が良くて、決めました」
6月頃から夏場に使っていた(ヤマハの)RMX VDは飛距離特化型でヘッドの‟オートマ度”は10段階の10でしたが、このドライブスターはオートマ度7~8で少しマニュアル操作ができます。そのぶんクセのないシャフトがいいな、と(ツアーADの)PTを挿しています。顔がとにかく良くて、方向性を取りやすく、構えて素直に振りやすい。打感は軟らかめ。操るというよりも、弾道の安定性が高いですね」
これを受けて同社ツアー担当に確認すると……「これまでの、やさしいヘッドって、例えば、ややグースであったり、どこか特殊な形状でしたが、これは見た目の良さにこだわりつつやさしさとの両立を図ったモデル。スペック的には慣性モーメントは大きめですが、多少の操作性もあるヘッド。藤田プロから『顔がいいね』と言葉をもらい実際に使っているので、モノとして手応えを感じています。バランスはD2です」
3Wは2年前のRMXフェアウェイウッド。ロフトは15度。シャフトはドライバーと同じツアーAD
PT。5Wも同モデルのヘッド。
6I~PWはヤマハRMX VDツアーモデル。5IはRMXプロトタイプ。UTは歴代タイトリストのモデルを使っていて、現在はTSi2ユーティリティ。1本はロフト21度、もう1本はロフト24度をネック調整で23.25度に立てて使用。
アプローチで多用する58.5度はMグラインドがエース。シャローな入射角でフェースを開いたり閉じたりして使うのに適したソール形状。
藤田はブレード型のスコッティ・キャメロンを使うことが多い。このパターはバックフェースにタイトリストの刻印が入る。素材はGSS(ジャーマンステンレススチール)。グリップはクラシックな細身ピストル型。
ふじた・ひろゆき/1969年6月生まれ。福岡県出身。専修大学を経て1992年プロ転向。レギュラーツアー18勝。2022年はシニア2勝(スターツシニア・マルハンカップ)。2023年は海外シニアメジャー出場を視野に入れる
2023年週刊ゴルフダイジェスト1月3日号より(PHOTO/Tadashi Anezaki、Hiroyuki Okazawa)