今年賞金が大幅に増額された大会で勝ったジョン・ラームが獲得したのは270万ドル(約3億5千万円)。昨年の優勝賞金が147万ドルだったからおよそ1.8倍と驚異的な上がり幅である。
単独29位のアダム・スコットが獲得したのは21万ドル(約2800万円)だから日本ツアーのほぼすべての優勝賞金を上回っている。本人的には納得のいく結果ではなかったが21万ドルを稼いだことで生涯獲得賞金が6千万ドル(約80億円)を突破。これはツアー史上7人目の快挙である。
スコットにとってセントリーがPGAツアー通算370試合目。過去369試合の1試合あたりの獲得賞金は16万2388ドル(2100万円強)で今回21万ドルを追加し6千万ドルを8万3599ドル上回った。
このトップ7の中でスコットの勝利数はもっとも少ない14勝。上位は不動のナンバー1、タイガー・ウッズで唯一1億ドル超えを達成しており、以下フィル・ミケルソン、ダスティン・ジョンソン、ジム・フューリック、ビジェイ・シンが続き6位にローリー・マキロイが入っている。
出場221試合で23勝を挙げ6800万ドル(約90億円)を稼いでいるマキロイとシンとの差はおよそ300万ドル(約4億円)だから今シーズン中にマキロイがトップ5入りする可能性は高い。
LIVゴルフへの対抗策として今年PGAツアーは13試合の“昇格試合”を開催。賞金総額2千万ドルクラスの試合が増えるためスコットのように6千万ドル超えを達成するプレーヤーが続出するかもしれない。
たとえばジャスティン・ローズはあと257万ドル稼げば6千万ドル超え。ジョーダン・スピースは730万ドル、ジャスティン・トーマスは約1千万ドルで6千万ドルの大台に到達する。
セルヒオ・ガルシアもあと560万ドルで6千万ドル超えだが、LIVに骨を埋める覚悟のマスターズチャンピオンの生涯獲得賞金はゴルフ界が再統一されない限り増えることはなさそうだ。