ティーショットでのミスなどによって林の中からショットを打たなければならない状況では、どの番手を選択して、どう打つのがいいのか。プロゴルファー・大谷奈千代に詳しく教えてもらおう。

ドライバーショットでボールが大きく曲がってしまって林の中に入ってしまった。林の中から、木が邪魔でとてもじゃないけどグリーンを狙えるような状況にない……。そんな時は、低く強い球でこの状況から脱出したいですよね。

今回は林からの脱出! 低く強い球の打ち方のレッスンを問題形式でご紹介させていただきます。

Q1.キャディーさんがサンドウェッジと7番アイアンを持ってきました。低いボールを打つためには、あなたならどちらのクラブを選択しますか?

画像: 低いボールを打つためにはサンドウェッジのようなロフトが寝た番手より、7番アイアンのようにある程度ロフトの立った番手がオススメ。林からの脱出でもアイアンを選択してみよう

低いボールを打つためにはサンドウェッジのようなロフトが寝た番手より、7番アイアンのようにある程度ロフトの立った番手がオススメ。林からの脱出でもアイアンを選択してみよう

答え・7番アイアン

ボールの高さはロフト角で決まります。サンドウェッジのロフト角はおよそ56度前後。7番アイアンのロフト角はおよそ33度前後となっています。低い球を打ちたいのですから、ロフト角の小さい7番アイアンを選択するのが正解です。林からの脱出の際、サンドウェッジばかり選択していた方は、是非7番アイアンを選択するようにして下さい。

しかし、まだ安心はできません! ロフトが立っているとは言え、7番アイアンのロフト通りに当たってしまうと、まだボールは高く上がってしまうので木の下にボールを通すことができなくなってしまいます。

低いボールを打つためには、インパクトでロフトを立てて当てる必要があるのです! ということで2つ目の問題です!

Q2.イラスト1のAとBではどちらの方がロフトが立った状態になっているでしょうか?

画像: イラスト1:ハンドファーストをキープした状態でインパクトするとAのようにクラブのロフトが立ち、低く強い球が打ちやすい。Bのようにハンドレイトでインパクトしてしまうと、ボールは高く打ち出される

イラスト1:ハンドファーストをキープした状態でインパクトするとAのようにクラブのロフトが立ち、低く強い球が打ちやすい。Bのようにハンドレイトでインパクトしてしまうと、ボールは高く打ち出される

答え・Aが正解です。

Aのようにインパクトできると、クラブのロフトが立つのでボールは低く打ち出され、ボールの初速が速くなります。このように、低く強いボールを打つための条件がAの形のいわゆるハンドファーストインパクトには詰まっているのです!

反対にBのようにハンドレイト気味のインパクトになってしまうと、クラブのロフトが大きくなってしまうので、ボールは高く打ち出されてしまいます。Bのようなインパクトになってしまう方の多くは、すくうようにボールを打つイメージを持たれている方の傾向が多いようです。

心当たりのある方は以下の打ち方をおすすめします。それではレッスン開始です!

基本的な7番アイアンの構えではボールポジションは左足かかとの内側あたりでアドレスをしますが、低く強い球で脱出する際の打ち方では、大きくフルスウィングをする必要がないので、スタンスを狭くします。

次に少しボールに近づきながら、ボールポジションを通常の位置よりも右足寄りに置いてください。右足寄りにボールを置くだけでもクラブのロフトが立ちますから、低い球が打ちやすくなります。

画像: スタンスを狭め、ボールの位置を少し右寄りにして構える。その状態で左足を軸にハンドファーストを維持しながら打ってみよう

スタンスを狭め、ボールの位置を少し右寄りにして構える。その状態で左足を軸にハンドファーストを維持しながら打ってみよう

確実に低く強いボールを打つためには、左足軸体重を保ったままインパクトで左手の甲を伸ばして、ハンドファーストの形を保ったままフィニッシュしましょう! 構えた時よりも左手の甲が伸びていることが特徴ですよ。ピンチから、上手に脱出して次のショットにつなげていきましょう!

This article is a sponsored article by
''.