クラブやボールにこだわりを持つ人は多いけれど、ティーは? 消耗品? ギアのひとつ? プロや識者、一般ゴルファーに、あれやこれやと聞いてみると……。なるほど、あなたも使いたくなるティーが見つかるかも?

●木製しか使いません

長くも短くもないやつで、その1本でドライバーのティーアップから、パー3まで兼用します。

ショートティーは使いません。若い頃はドライバーでのティーアップの高さで、ボールの高低、ドロー、フェードの打ち分けをしていましたが、今はしませんね。今しているのは体調によって、です。腰が重かったり、痛みがあったりすると、少し高めに。そうすればアドレスでの前傾が少し浅くなって〝振り〟が楽になるからです。

ついでに、練習グリーンでのティーの活用法を紹介しましょう。ボールをカップインさせず、ティーを1本グリーンに刺して、それにボールを当てるように練習するのです。これはアマの方にもよく勧めるのですが、目標が小さく細いので、集中力も増すし、ストロークの無駄なフォローが省けるのでとてもいい練習法ですよ。またティーを2本縦に刺して、パターフェースをそれに同時にぶつけるようにストロークすれば、スクエアなインパクトが得られるようになります。(髙橋勝成、プロゴルファー)

画像: 素材、色、長さ、打ちやすさ……、あなたはどんなティーを使っていますか?

素材、色、長さ、打ちやすさ……、あなたはどんなティーを使っていますか?

●みんななんでこれを使わないのと思うのが「ブラッシュティー」

ボールを乗せるところが歯ブラシのブラシ部分みたいになっていて、乗せやすい、高さが決まりやすい、なくなりにくいの三拍子。だけど、僕以外に使っているのを見たことがないです……。店頭でもあまりなく、ネットで購入しています。(50代男性、茨城県)

●「竹製」のティー

シンプルな木製のティーです。ポケットの中でかさばらないから。今回よく見たら「竹製」と表示されていて、エコなんですかね。(50代男性、東京都)

●「ボールが乗せやすい」ティー

ラウンド後半、疲労なのか、ボールがティーになかなか乗せられないことがあります。あれ、すごく恥ずかしいので、乗せる部分が大きいもので「ボールが乗せやすい」と表示されているものにしています。(30代女性、千葉県)

●友人に「ティーは買ったことがない」と豪語する人がいます

ティーイングエリアで時間があれば、人が忘れていったティーを拾っているそうです。折れたやつもショートティーにできると言ってせっせと拾っていますね。僕は掃除の意味で拾っていますが、プレー時に使用するのは木製だけです。

ゴルフ場運営の側から言うと、プラスチックなど石油製品は芝刈り機にひっかかって刃を傷めてしまうので木製を使ってほしいですね。木製はいずれ土に返りますしね。間伐材などを粉にして固めてティーを作るなど、自然に返る素材を使ってほしいと思うのですが……。(石井米二郎、ゴルフ場運営コンサルタント)

●木製のティーしか使いません。理由は、早い段階で土に返るから

自然とゴルフコースに優しい物を使いたいとの思いからです。いろんな形状やいろんな機能を持ったティーもありますが、木製が一番と思い、使い続けています。(70代男性、愛知県)

●キャスコの「キラティ」が乗せやすくてなんか好き

慣れるとそれ以外使いたくなくなって、ストックが少ない日はボールよりティーの行方を見てしまうほど。でも、見つけやすい色なんで助かっています。(50代男性、大阪府)

●木製で上が皿状になっているティーしか使いません

よくゴルフ場に置いてある普通のティーですよ。ぼくのドライバーの球筋はもともと回転数が少ないんです。そのほうが真っすぐは行くのですが、飛ばすためにはもっと回転数を上げたい。そのためにボールが"全部"見える皿状がいいのです。

プラスチックの歯ブラシ状の上にボールが沈むティーでは、ドライバーのフェースにかんでしまい、回転数は上がりません。たかがティー、されどティーですね。(水巻善典、プロゴルファー)

●世界のコースの名前入りウッドティー

ティーの話題ですので、その歴史をちょっとひも解いてみましょう。

1500年代は砂を濡らし盛り上げていたそうで、1900年初頭までティーグラウンドに置いてあったサンドボックスには砂、水が用意されていました。1744年のゴルフルールで元のホールから1クラブ以内にティーアップすることができると規定され、時を経てグリーンとティーグラウンドが分離。そして、濡れた砂から、再生可能な紙、コルクとゴムへと転じました。でも、これらは地面に置くだけで強風で吹き飛ばされてしまう。転がり落ちるのを防ぐ最初の発明は「パーフェークトトム」で、1882年、イングランドのB・エリスによって特許。

鉄のスパイクベースに丸いゴム製のペグでできていました。1897年、スコットランドの発明家、P・M・マシューズは金属スパイクにゴムカップを備えた「ベクター」で特許。1922年、米国の歯科医、W・ロウエルが木釘式のペグを発明し「Reddy Tee」の名で製作され、ウォルター・ヘーゲンが使用して普及。

1930年、プラスチックが生まれて多種多様な趣向のティーが誕生しました。私が使用するのは、世界各地、特にスコットランドのコースで買い求めたコースの名前入りウッドティーです。(武居振一、JGAゴルフミュージアム参与)

●「オーガスタナショナル」の名入りウッドティー

マスターズを観戦した知り合いからお土産でもらった「オーガスタナショナル」の名入りウッドティー。折れるのが心配で使えませんが、見て楽しんでいます。(40代男性、神奈川県)

●学生時代から「ゼロフリクション」を愛用

大学の体育会ゴルフ部出身です。学生時代から「ゼロフリクション」を愛用しています。摩擦が少なく、ディスタンス系ボールと合わせると飛距離がアップする気がします。ほとんど折れないので、ウッドティーが折れやすい冬場は特に重宝。ただ、同ブランドのショートティーのほうは、やや摩擦が気になるので、スタンダードなウッドティーを使用。使い分けています。(20代男性、東京都)

※週刊ゴルフダイジェスト2023年1月31日号「山を動かす~あなたの”推しティー”教えてください」より

This article is a sponsored article by
''.