昨年末、撮り下ろしたタイガー・ウッズの長男チャーリー・ウッズのドライバーショット。1年で変貌を遂げたチャーリー・ウッズのスウィングを、横田英治プロが解説。
画像: 昨年12月開催のPNCチャンピオンシップでラウンドしたチャーリー・ウッズくんと父・タイガー・ウッズ(PHOTO/Yasuhiro JJ Tanabe)

昨年12月開催のPNCチャンピオンシップでラウンドしたチャーリー・ウッズくんと父・タイガー・ウッズ(PHOTO/Yasuhiro JJ Tanabe)

身長が伸びて、腕も太く、体幹もしっかりしました。いまのスウィングはどうですか?

「1年前は、クラブの動きを邪魔しない素直なスウィングでしたが、いまはクラブを上体の力でコントロールしようとしていますね。目指している方向が、マキロイのような筋力ですべてを押さえ込むスウィングなら、チャーリー・ウッズくんにとって正常な進化かもしれませんが、タイガーとは少し違う方向に向かい始めたのかな、と思います」 

それはどんなところに表れていますか?

「一番わかりやすいのはフォロースルーです。1年前はクラブを放り出すようにして、自然な動きに任せていましたが、いまは腕力を使ってインサイドに引っ張っていますね。アドレスでも左を向いて、ボールも左に置いて、上体の力でフェードを打とうとしていますね」 

これからどうなっていくと思いますか?

「まだ13歳ですから、これからタイガーがアドバイスを送ると思いますよ。1年前のスウィングはタイガーから受け継いだしなやかさを持っていたので、これでパワーがついたらいいなぁ、と思っていました。それが、現時点ではパワーだけが前面に出ている感じなので、パワーとしなやかさのバランスがこれからどう変わっていくか、いまから1年後が楽しみですね」(横田)

チャーリー・ウッズくんとタイガー・ウッズのスウィングを比べてみた

腕の筋肉を積極的に使うスウィングに変化したチャーリー・ウッズですが、タイガー・ウッズとの共通点はありますか?

「チャーリー・ウッズくんは、1年前はストロンググリップでしたが、いまはタイガーと同じウィークグリップになっています。ストロンググリップは腕を使わないグリップで、ウィークグリップは腕を使うグリップなので、チャーリー・ウッズくんのいまのスウィングは、このグリップの変化とも関係があると思います」 

画像: タイガーとチャーリーくんの共通点は「ウイークグリップ」。チャーリー・ウッズは1年前のストロンググリップからチェンジした(PHOTO/Yasuhiro JJ Tanabe)

タイガーとチャーリーくんの共通点は「ウイークグリップ」。チャーリー・ウッズは1年前のストロンググリップからチェンジした(PHOTO/Yasuhiro JJ Tanabe)

他に共通点は?

「シャット気味にフェースを使っているところが同じですね。切り返した瞬間の2人のフェースの向きを比べると、フェースがけっこう上のほうを向いているのがわかります。あと、タイガーはこれまで何度もスウィングを変えて成功した唯一のプレーヤーですから、チャーリー・ウッズくんのスウィングのこの変化自体も、タイガーとの共通点と言えるかもしれませんね」

画像: 「2人とも、トップから切り返しにかけてフェースが上を向くシャット気味のフェース使い。大型ヘッドにはやはりシャットフェースが扱いやすいといえますね」(横田)

「2人とも、トップから切り返しにかけてフェースが上を向くシャット気味のフェース使い。大型ヘッドにはやはりシャットフェースが扱いやすいといえますね」(横田)

※週刊ゴルフダイジェスト2023年1月31日号「チャーリー・ウッズただいま進化中!」より

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