練習器具はたくさんあるが、使うだけで誰もが上手くなれるというものでもない。効果を得るには“コツ”があるのだ。賢く使いこなすためのノウハウを女子プロの岸部桃子を指導する横田英治プロが解説。まずは”インパクトバッグ”のトリセツを紹介しよう。
画像: 昨年シード権を獲得した岸部桃子。3月のツアー開幕を前に、インパクトバッグ(写真は「奇跡のインパクト」)でショット力向上に取り組んでいる(撮影/増田保雄)

昨年シード権を獲得した岸部桃子。3月のツアー開幕を前に、インパクトバッグ(写真は「奇跡のインパクト」)でショット力向上に取り組んでいる(撮影/増田保雄)

今季ツアーに向け、プロたちのオフトレも始まったが、横田英治プロは、

「プロのオフトレは練習器具を使ったドリルから始まります。私が指導する(岸部)桃子は、メディシンボールやバランスディスクを使ったボディドリル、短いクラブで片手打ち、インパクトバッグの打ち込みなど、フィジカルを使ったトレーニングがメインです。

ゴルフには練習器具がたくさんあります。トーナメント会場にいけば、ドライビングレンジや練習グリーンで多くのプロが練習器具を使用しています。それだけ効果が大きいということです。

ですが、アマチュアの大半は練習器具を活用していません。これは練習器具の効果や使い方を理解していないからです。練習器具は目的が明確ですので、ピンポイントなトレーニングも可能です。だからこそ、練習器具の”トリセツ”を知ってほしいんです。そうすれば上達速度も飛躍的に上がりますよ」

横田プロが指摘するトリセツとは、練習器具に付いた説明書ではない。練習器具の目的や効果を理解するためのコツのようなものだという。横田プロはこう語る。

画像: 横田プロがおススメのインパクトバッグのトリセツ。「フルスウィングしない、上から打ち込まない、エネルギーを込める」この3つのポイントを意識して練習しよう

横田プロがおススメのインパクトバッグのトリセツ。「フルスウィングしない、上から打ち込まない、エネルギーを込める」この3つのポイントを意識して練習しよう

「練習器具の使い方を誤解しているアマチュアは多いです。たとえば、桃子がよく使うインパクトバッグ。アマチュアの誰もがサンドバッグのように思い切り叩こうとするはずです。ですが、フルショットのように強く叩こうとするほど、力みやスウィング軌道のブレが生まれます。場合によっては手首やひじを痛める可能性だってあります。

これではドリルとしては逆効果ですよね。インパクトバッグはインパクトのエネルギー効率をどうやって上げるか、が最大の目的です。強く叩く必要はありません。クラブを小さく上げつつ、どうやってエネルギーを伝えるか、を考えましょう。そうするとヘッドの入射角はできるだけ緩やかに、といったことがイメージできます。そういう意識で取り組むことで、インパクトの再現性や精度が上がるのです。この練習器具の目的は何か? どう使えば、効果が上がるのか? そういう視点を持つことが大事です。

練習器具は使えば必ず上達する、というものではありません。その目的や効果を勘違いしたままでは、何の効果も得られないのです。ただ、正しく使えれば、その効果は2倍にも3倍にもなります。プロのように上手に賢く活用してほしいですね」

※週刊ゴルフダイジェスト2023年1月31日号「練習器具のトリセツ」より一部抜粋

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