ボーケイSM9とウェッジワークス、2本のウェッジ
確認できたのはボーケイデザインSM9の55度、同じくボーケイデザインのウェッジワークス59度の2本。どちらもバックフェースにRM(ローリー・マキロイ)の刻印が入っている。
実は、米国に乗り込む前に出場したDPワールドツアー・Heroドバイデザートクラシックで、すでにローリー・マキロイのバッグにはボーケイウェッジが入っていた。同大会を19アンダーで優勝、初日には8番ホールのデザートエリアから116ヤードを直接カップインさせてイーグルを奪うなどショートゲームが絶好調だった。
初日後のインタビューでは「あのショットは完璧でした。残り距離は116ヤード。考えていたのはボールをきれいにキャッチすることだけ。55度のウェッジを選び、正しくヒットするためにグリップを少し下げて構え、良いスウィングをしようと心がけました。そして、打った瞬間、ピンに向かって飛んでいったのがわかったのです」。
大会後の優勝会見では、「すべてのショットが完璧でなくてもショートゲームが安定していれば優勝を争う位置でプレーできる」と語ったローリー・マキロイ。
その2週間後、25位タイに終わったフェニックスオープンでのショートゲームスタッツを振り返ると、“Around The Green”のストロークゲインドが全体の21位、“Approach to Green”が25位。“Putting”がマイナス数値の56位。ショートゲームはまあまあで、グリーン上のパットが全体の足を引っ張ったようだ。ちなみにドライビングディスタンスは331.7ヤードで1位。
フェニックスオープンの記者会見では、契約外メーカーということもあって、ボーケイウェッジについて多くを語らなかったがそれでも、「今年(2023年)はテーラーメイドとの新しい契約の最初の年。契約内容に少しだけ柔軟性を加えてもらいました。仲のいいジャスティン・トーマスを通じて連絡を取って、いくつか注文したのがうまくいっています」と語った。
最初の一週間で、米国本土の芝質やグリーンを含めたライの感覚をすでに取り戻しているはず……。今週開催のジェネシス招待にも出場予定。スコッティ・シェフラーの優勝で入れ替わった世界ランキング1位の座を、さっそく奪い返しにくるはずだ。クラブセッティングはもちろん、ローリー・マキロイのプレーにも注目。
PHOTO/Blue Sky Photos