スタートの1番こそバーディをマークしたが、その後はショットが安定せず崖下の傾斜やバンカーなど度々ピンチに陥ったが1アンダーで前半をクリア。後半も苦しみボギーが先行するも16番パー3でティーショットを1.5メートルに寄せバーディ。
すると17番パー5では3打目を寄せきれず8メートル近いパットを残したが絶妙なタッチでそれをねじ込み2連続。最終18番は同組のローリー・マキロイ、ジャスティン・トーマスよりもティーショットを飛ばし、フェアウェイの絶好のポジションから2メートルに寄せバーディパットを決め2アンダー69でホールアウト。
18番ではタイガー、トーマス、マキロイのバーディの競演にギャラリーはさらにヒートアップ。まるで最終日の優勝争いを見届けたかのような熱気に包まれた。
「ショットを打つことは問題ない。ただ歩いて4日間プレーできるかどうかが問題」と大会前タイガーは語っていた。昨年末のヒーロー・ワールド・チャレンジは出場を予定していながら直前になって右足の足底筋膜炎で欠場を余儀なくされた。
しかしタイガーは試合に出ていなかった7カ月、1日も休まずリハビリに取り組んできた。自宅の裏庭にあるショートコース練習場で球を打ち、近所のコースでラウンドをする。「9ホール、18ホールと回って疲れたらカートに乗っていた。ラウンド後家に戻って練習場で追加で球を打ったりもした。ストレス解消のためにビーチも長時間歩いてきた」
そんなたゆまぬ努力がブランクを感じさせない好プレーに繋がった。
「選手たちと一緒にプレーして競い合うのは本当に楽しい。強い彼らを打ち負かせると思えなければ競技に戻ってくることはなかった。それが僕のメンタリティ」といって笑ったタイガー。
昔も今も変わらない。「出るからには優勝を目指す」タイガーイズム。まだ試合は始まったばかり。道のりは長いが最後までらしさを発揮してもらいたい。
それにしてもタイガーがいるだけで舞台が輝いて見えるのは私だけだろうか。