2019年から2021年にかけてゴルフの市場が50億ドル以上拡大
具体的に数字を挙げると、ゴルフクラブなどの用品が114億9300万ドル、アパレルが89億5800万ドルで、合計204億5100万ドル(2021年)ということになる。コロナ禍以前の2019年は149億1500万ドルであったことから一気に37%アップ、50億ドル以上も市場規模が膨らんだことになる。
コロナ禍の影響でゴルフが密を避ける安全なスポーツとして認識されたことから、ゴルフ人口、特に女性ゴルファーが増えたことが反映されているようだ。
ちなみに市場規模でいうとアメリカがトップで、日本、韓国、イギリスと続き、アメリカと日本で全体の66%を占めているという。なお一人あたりの消費額は、韓国がトップで日本が2位だとか。これはアメリカのゴルフテック社が1月下旬に発表したもので、同社が日本の矢野経済研究所と共同リサーチしたもの。
気になるのは、ポストコロナでもゴルフブームが続くのかという点だ。というのも昨年は199億6100万ドルとわずかに落ち込みを見せているから。これについては「サプライチェーンと流通の問題で商品不足が起こったことに加え、ドル高の影響や経済不安が影響している」とゴルフテック社は分析している。
「こうした障害がなければ、昨年は継続的に市場規模が大きくなっていた可能性がある」とゴルフテック社のジョン・クルジーノウェック代表は言うが、昨年の数字は矢野経済研究所による予測値なので、まだ確定したデータではない。
ちなみに同研究所による2022年度の予想では、日本のゴルフ用品全体規模は3092億円で、対前年比は11.9%増。同研究所によれば「既存ゴルファーの活動率の高まりとともに新規ゴルファーや“休眠ゴルファー”も増加している」という。日本国内でもゴルフブームは高いレベルで継続しているようだ。
※週刊ゴルフダイジェスト2023年2月28日号より(PHOTO/Yasuo Masuda、Tadashi Anezaki)