通算16勝を挙げ、現在プロとして世界ランク1位に君臨するリディア・コー。一昨年、クラブ契約がフリーとなって「すべてを選び直した」というリディア・コーの最新クラブセッティング。クラブ選びの基準について本人に聞いた。

クラブ選びの第一は構えた時の見た目!

「以前のクラブも好きでしたが、『理想のクラブ探し』をしようとクラブと真剣に向き合いました」とリディア・コー。

「私にとってクラブは、見た目が一番重要で、構えた時にスクエアに構えられるクラブであることが第一。とくにドライバーは見た目を重視。少しでもシャット(クローズ)に見える顔はNGです。このタイトリストTSR3ドライバーは、初めて手に取ってすぐに気に入るほど、他のクラブと比較して見た目が良かった。形もサイズも気に入りました」

画像: リディア・コー/1997年4月韓国生まれ。6歳の時にニュージーランドへ移住。130週連続世界アマランク1位を記録。2013年プロ転向、プロ通算16勝。現在世界ランク1位。リオ五輪は銀、東京五輪銅メダル

リディア・コー/1997年4月韓国生まれ。6歳の時にニュージーランドへ移住。130週連続世界アマランク1位を記録。2013年プロ転向、プロ通算16勝。現在世界ランク1位。リオ五輪は銀、東京五輪銅メダル

「私は飛距離が平均かやや上ぐらいでそんなに飛ばすほうではないので、ウッドやハイブリッドが重要になります。使用中のピンG425ハイブリッドは投入した後、数試合かけてロフト角やライ角などを調節していきました。少しだけ寝かしましたね。今はすごく安定感があって、新しいモデルも出ましたがしばらく替える気が起こらないぐらいです」

ハイブリッド以外にも、例えば、3Wはロフト15度のTSR2を選んだが、その後13度のTSR2プラスに替えるなど工夫を重ねて今に至っている。

画像: 昨年7月のエビアン選手権からTSR3ドライバーを使い始めて10戦で2勝、トップ10が8回と好調が続く。ネック調整でライ角を0.75度フラットにしている。クロカゲXDは低スピンの強弾道タイプ

昨年7月のエビアン選手権からTSR3ドライバーを使い始めて10戦で2勝、トップ10が8回と好調が続く。ネック調整でライ角を0.75度フラットにしている。クロカゲXDは低スピンの強弾道タイプ

アイアンは日本ブランドのプロトコンセプトを使う

「アイアン選びは、見た目がいいヘッドの種類が多くて難しかった。だから性能重視でテスト結果が一番安定しているものを選びました」

「お世話になっているフィッターさんと母が『絶対これを試すべき』って薦めるので今のアイアンを試したんです。正直に言うと、最初は『これだ』という感じではなかったのですがプレーするうちに打感が気に入り、他モデルと比較して安定感が抜群でした」

画像: 5IがタイトリストT200、6IがプロトコンセプトC07、7I~9IがプロトコンセプトC05のコンボセッティング

5IがタイトリストT200、6IがプロトコンセプトC07、7I~9IがプロトコンセプトC05のコンボセッティング

キャディも驚く安定感がプロトコンセプトの決め手

「6番アイアンなら165ヤードが基準ですが、別のクラブは175ヤード飛ぶことがあった。私は165ヤード前後に収まってほしい。アイアンはヤーデージを打つクラブですから。プロトコンセプトはそこが優れていた。キャディも安定感に驚いたほどでした」。その後、同社とは使用契約を交わした。

画像: 「アイアン選びが一番難しかった」とリディア・コー。写真はプロトコンセプトC05(7I)。シャフトは女子プロに人気のスチールファイバーfc70

「アイアン選びが一番難しかった」とリディア・コー。写真はプロトコンセプトC05(7I)。シャフトは女子プロに人気のスチールファイバーfc70

「リディア・コーの理想のクラブを探す旅、現時点の答え」
1W/タイトリストTSR3(8度)・クロカゲXD50(S)
3W/タイトリストTSR2プラス(13度)
5W/タイトリストTSR2(18度)
4U/ピンG425(23度)・ツアーAD IZ65(R1)
5I /タイトリストT200(25度)・エアロテック スチールファイバーfc70(S)
6I /プロトコンセプトC07(28度)・エアロテック スチールファイバーfc70(S)
7~9I /プロトコンセプトC05・エアロテック スチールファイバーfc70(S)
PW・AW・SW/ ボーケイデザインSM9(44度・49度・54度・59度)・エアロテック スチールファイバーfc80(S)
PT/スコッティキャメロン センターシャフトタイプ プロト
BALL/タイトリスト プロV1x

※週刊ゴルフダイジェスト2023年2月28日号より(PHOTO/Yasuhiro JJ Tanabe)

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