オフの間に全番手をテストして、ほとんどが新しくなった畑岡のクラブセッティング。ダンロップのクラブ担当に経緯などを聞いた。
構えやすく飛距離も伸びた、スリクソンZXⅡ MkⅡドライバー
「ZX7 MkⅡドライバーはアドレスした時の見た目の良さと、ターゲットへの方向の取りやすさを気に入ったのが一番。実際に打ってみるとボールが強く出て、飛距離も伸びていることを実感して、大きな味方になると感じてくれています」
「フェースにしっかり乗る打感もお気に入りのようです」。畑岡奈紗のヘッドはロフト9.5度。それを1度寝かせて10.5度で使用している。
「データを見ながら微調整していくなかで、今のヘッドでロフトを少し寝かせると高弾道で力強い球になることがわかったからです」
シャフトは、1月末時点ではベンタスブルーを挿していたが、今はベンタスTRレッド。先中調子の走り系ながら粘るフィーリングもあり、弾道の高さとコントロール性を両立したタイプ。
「3Wも、ZX MkⅡへ替えました。ドライバー同様、ターゲットへ構えやすく、弾道の高さと飛距離が出ている点がその理由です。ハイブリッドはZX MkⅡと前モデルのZXをコースによって使い分けています」
スリクソンZX7 MkⅡアイアンは吸いつく打感が特徴
アイアンもZ785からZX7 MkⅡに新調。「最も手ごたえを感じているのがソールの抜けの良さ。これにより硬いライからもしっかり振り抜けるようになっています」
ZX7 MkⅡアイアンは、打点裏のキャビティ部分の形状や肉厚を見直したモデル。吸いつくような打感が生まれたことで、畑岡奈紗自身も操作性能の向上を感じているという。
ウェッジは1月の時点ではクリーブランドの旧モデルを使っていたが、2戦目のホンダLPGAタイランドでは新しいクリーブランドRTX6に替わっていた。
「RTX6を少しグースに調整したところ、構えた感じがフィットして、ショットイメージが湧くようになり、投入が決定しました」
パターはベティナルディのSS3 Center DASSプロト。昨年4月のDIOインプラントLA優勝時と同型のベティナルディのプロトだが、重量バランスやRC(ロールコントロール)溝などをアップデートさせた新しいヘッド。ソールの刻印なども前モデルと微妙に違う。
畑岡奈紗は、さらにスリクソンの使用ボールも変更した。これまでのZスターXVから、アイアンでスピンがよくかかるZスターダイヤモンドを使っている。メジャー優勝を引き寄せるニューギアセッティングとなることに期待したい。
「パター以外はダンロップ」畑岡奈紗の14本
1W/スリクソンZX7 MkⅡドライバー(10.5度)・ベンタスTRレッド(57S)
3W/スリクソンZX MkⅡフェアウェイウッドプロト(15度)・ベンタスTRレッド(57S)
3U・4U/スリクソンZX ハイブリッド(19・22度)・ベンタスブルーHB(7S)
5I~PW/スリクソンZX7 MkⅡアイアン・スチールファイバーi95(S)
AW・SW・LW/クリーブランドRTX6 ZIPCOREツアーラック(52・56・60度)・スチールファイバーi110cw(S)
PT/ベティナルディSS3 Center DASSプロト
BALL/スリクソンZスターダイヤモンド
※スペックは編集部調べ(2月28日時点)。ドライバーはネック調整で9.5→10.5度に変更
※週刊ゴルフダイジェスト2023年3月14日増刊号より(PHOTO/Yasuhiro JJ Tanabe、Tadashi Anezaki)