1967年、高知で2番目のゴルフ場として9ホールで開場した土佐CC。翌年18ホールになり、74年には四国で初となる36ホールを有するようになる。日豪対抗戦や関西プロ、日本シニアの舞台となり、開場30周年を迎えた翌年、三菱ギャラントーナメントを開催した。
三菱ギャラントーナメントは69年にダンロップトーナメントとしてスタート。77年から三菱自動車工業が主催者に加わり、毎年、全国のコースを会場とするサーキット形式に生まれ変わった。
この前の年にはコースは違うもののジャンボ尾崎が2連覇しており、3連覇の期待がかかる。だが、初日に当時のツアー最少ストローク、11アンダーの「60」をマークしてトップに立ったのは、プロ野球選手からプロゴルファーに転身したプロ20年目の44歳、藤池昇龍だった。
2日目は雨の影響でスタート時間が大幅に遅れ、24組がホールアウトできなかったが、藤池はパープレーで依然として暫定トップをキープ。好天に恵まれた3日目は、早朝に第2ラウンドの続きを消化したあと、第3ラウンドを開始。トップに3人が並び、2打差に藤池、そして尾崎将司と丸山茂樹という展開に。
そして谷口徹、桑原克典、細川和彦の3人が首位に並んでスタートした最終日、試合は細川と谷口の一騎打ちとなる。終盤までリードしていた谷口だったが、17番で細川に逆転される。
だが、最終ホールでバーディを奪った谷口に対し、細川はまさかのボギー。30歳の谷口徹がうれしいプロ初優勝を飾った。以来、2019年まで22年間賞金シードをキープし続け通算20勝を挙げている谷口。18年の日本プロで得た5年シードも今年が最終年。
すでにシニアでも2勝を挙げているが、今後はシニアツアーに専念するのだろうか?
※週刊ゴルフダイジェスト2023年3月21日号「ニッポンゴルフ初物語」より