アーノルド・パーマー招待の裏で行われたプエルトリコオープンでルーキーのニコ・エチェバリアが優勝を飾った。4連続予選落ち直後の勝利に本人も「信じられない」を連発した。
画像: PGAツアーのプエルトリコオープンで初優勝したコロンビア出身のニコ・エチェバリア(左)。キャディと一緒に国旗をを広げて記念撮影(撮影/Getty Images)

PGAツアーのプエルトリコオープンで初優勝したコロンビア出身のニコ・エチェバリア(左)。キャディと一緒に国旗をを広げて記念撮影(撮影/Getty Images)

デビューしていきなり2試合連続予選落ち。出場10 試合で2回しか予選を通っていないコロンビア出身の28 歳が快挙を達成。

涙をこらえながら「まだ2回しか決勝ラウンドを経験していないし、自分のゴルフに自信を持てずにいました。でも頑張り続けて優勝できた。感謝しかありません」と率直な心境を打ち明けた。

2人の兄とともにゴルフにいそしんだエチェバリア。

祖父と父もゴルファーで、彼が2歳のときにゴルフ場に連れて行ったというから生粋のゴルフ一家育ち。長兄アンドレは11 年にプロに転向し、ラテンアメリカツアーで2勝、現在コーンフェリーツアーのメンバーだ。

次兄ミゲールもカレッジゴルフで活躍していた。

本人はアーカンソー大にゴルフ留学し、17 年にプロ転向。下積みを経て今季PGAツアーデビューを果たした。

しかしプロの世界は甘くない。出れば予選落ちを繰り返し、途方に暮れた。

ところがプエルトリコでは初日から60 台を連発して上位争いに加わると最後まで崩れず、ただひとり20アンダーの大台( 21アンダー)に乗せ、後続に2打差をつけコロンビア勢としてはカミロ・ビジェガス、セバスチャン・ムニョスに続く3人目のPGAツアー覇者となった。

ツアー4勝の先輩ビジェガスはエチェバリアより2時間も前にホールアウトしていたが、後輩を気遣い優勝が決まるまで18 番グリーンの脇で待機。勝利が決まるとシャンパンシャワーで祝福した。

「ビジェガスは僕のヒーロー。彼が活躍する姿を見てプロを目指しました。昨日も彼からメッセージをもらって、崩れそうになったときアドバイスを思い出し、粘ることができました」

と瞳を輝かせる勝者。

"スパイダーマン"の異名をとった人気者ビジェガスに後継者ができた。

※週刊ゴルフダイジェスト2023年3月28日号「バック9」より

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