瀬戸内海で淡路島に次ぐ2番目に大きな島で、映画「二十四の瞳」の舞台として知られている小豆島。明治時代に日本で初めてオリーブの栽培に成功した地であるが、1959年の輸入自由化により外国産オリーブ製品が大量に輸入されるようになり、国産オリーブは下火になってしまう。
そこで72年に、当時衰退していた小豆島のオリーブ生産を憂いた有志によって結成された「オリーブを守る会」が、もっと多くの人にオリーブを知ってもらいたいと制定したのが「オリーブの日」。
これは50年3月13日から4月1日に行われた昭和天皇の四国巡幸の途中、「3月15日には小豆島にお立ち寄りになり、オリーブの種をお手まきされた」ことに由来しているという。
この小豆島にゴルフ場ができたのは、「オリーブの日」が制定される5年前。67年4月29日に小豆島CCが開場した。当初65年秋のオープン予定として会員権と別荘地を販売していたが、造成工事が難航したのか、実際に開場したのは約1年半後。
設計したのは上田治の影響を受けた松山桂司。関西アマチュア界の名手で、茨城県の勝田GCから沖縄国際GC(現・PGMゴルフリゾート沖縄)まで、全国に26コースの実績を残す実力派だ。
小豆島の北東からの玄関口である福田港から約10分。瀬戸内海の島々の景観が素晴らしい高台に広がる山岳コースで、2004年にはオリーブアイランドCC、オリベールリゾートCCと相次いで名称を変更したが、06年から現在の小豆島シーサイドGCとして営業している。
クラブハウスの隣には宿泊施設も併設し、全室オーシャンビューで瀬戸内海に浮かぶ島々の絶景が眺められる。小豆島観光も兼ねて、泊まりで楽しむのにピッタリのゴルフ場だ。
※週刊ゴルフダイジェスト2023年3月28日号「ニッポンゴルフ初物語」より