女子ツアー黄金世代の実力派にして天然キャラクター・小祝さくら。焼き肉のタン塩が大好きという小祝さくらのゴルフ回路を覗く異色エッセイ。第12話は「なぜなら試合に出たくなっちゃうから」

小祝さくらの連続出場121試合は、歴代4位

小祝さくらはめったに試合を休むことがない。地味だが偉大な「連続出場」歴代4位(121試合)の記録を持つ。

昨年も、全米女子オープンに出場した週しか休んでいない。帰国後すぐに試合に出場し、そこからまた休みなしだ。もともと体は強い?

「よく強いね、と言われるんですけど、意外と強くないと思います、たぶん(笑)。自分の分析では、普通くらいだと思います」

しかし、学校を休んだ記憶はあまりないらしい。「小学校のときは、けっこう他の女子よりは強かったのかも。ケガはしたことがないですね」。小祝は日々のトレーニングもしっかり行っている。

「プロテストに受かってから、ずっと一緒のトレーナーさんがいるのでジムなんかで見てもらいます。トレーナーさんはずっと同じだけど、別にショットに悪い影響が出たり、成績もそんなに悪いわけではないので、合ってないことはないと思いますよ」

画像: 「トレーニングは嫌いです(笑)」(小祝さくら)

「トレーニングは嫌いです(笑)」(小祝さくら)

オフは週2回、1時間半くらい、シーズン中は週1回、1時間くらい行う。「オフは週2回絶対に行きたいという感じで入れていましたけど、シーズン中は毎日やっていると筋肉痛が取れなくなったりするので、月曜日に行ってかなり刺激を入れて、日に日に筋肉痛が取れていく感じを毎週繰り返しています」

「でも、2週連続で遠征する試合もあるので、絶対に週1回行っているわけではないんです。器具を使う場所にも行きますし、自重でやることもあります。自分のなかではしんどいですけど、他のスポーツ選手に比べたら、レベルはかなり低いと思います。筋肉痛はお尻周りだったり、太ももだったり、けっこうきます」

トレーニングで「体が変わる感覚」を楽しんだりしているのか。

「いや、私は別に。トレーニングは嫌いなので(笑)。楽しいとかは一切感じなくて、毎回、嫌気がさしながら、その場所に向かったりトレーニングしたりしています」

試合に出続けるのは、ポリシー? 「昨年、シーズンが始まる前は、休みの週を入れる気でいたんですよ。だけどやっぱり、途中から出たくなっちゃって、結局出場したんです」

「やっぱり、別に痛いところがあるわけでもないですし、休みを入れる方って、そこでしっかり調整するじゃないですか。でも、私は、休んで調整するという感じがまだわからない。調整のメリットがあればするんですけど……だから、出られる限りは、今年も全部出ようと思っています」ときっぱり。

画像: なんだかハードに見えない小祝さくらのトレーニング。ゆる~いように見えて、さぼることはない。“ 続けられる力” で、連続出場記録は、自然に生まれていく(Ph/@sakurakoiwai_staff_official)

なんだかハードに見えない小祝さくらのトレーニング。ゆる~いように見えて、さぼることはない。“ 続けられる力” で、連続出場記録は、自然に生まれていく(Ph/@sakurakoiwai_staff_official)

こうして自分のペースをつくっている小祝。「あ、でも疲れたと思うこともけっこうありますよ、はい。まあ、1年間あっという間なので。本当に一瞬ですから」

今年も毎週、戦うさくらの‟一瞬、一瞬”が見られるはずだ。

※週刊ゴルフダイジェスト2023年3月28日号より (PHOTO/Satoru Abe)

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