コブラ「KING LTDxLS」が発売された1年前に試打をしましたが、カメラ式の弾道計測器GC4を使って計測すると、ヘッドスピード48m/sでキャリー275ヤード、総飛距離302ヤードを記録。当時のキャロウェイ「ローグST♦♦♦」、テーラーメイド「ステルスプラス」と比較しても、まったく遜色のない飛距離が出るモデルでした。
記事にもしましたが、開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」のプロアマ大会の18番ホールで原英莉花選手が283ヤードぶっ飛ばしたのをこの目で見ていましたので、原選手のポテンシャルに「KING LTDxLS」のヘッド、「アッタスV2」という組み合わせが気になっていました。
そこで原選手が投入したものと同じスペック、「KING LTDxLS」ロフト角9度のヘッドにUSTマミヤ「アッタスV2」の5Sを46インチで組み上げ、グリップも通称”ジャンボ巻き”と呼ばれる左手部分のバックラインを強調したような巻き方までそっくりに再現しました。
早速、試打してみると御覧の通りぶっ飛びます。ヘッドスピード46m/sで打ってキャリー262ヤード、トータル285ヤードとUSTマミヤのツアー担当者から聞いた原選手のキャリーとほぼ同じ飛距離が得られました。「KING LTDxLS」の持つ低スピンと初速性能の高さ、中調子で先のブレない方向性の良い「アッタスV2」との組み合わせは飛距離と方向性を両立していました。
ただ、46インチの長さとジャンボ巻きに慣れてないせいもあり、球がつかまりにくく感じました。原選手は女性でありながら、振り遅れることなくこのスペックのドライバーでぶっ飛ばしている点はアスリートならでは。そこでネック調整機能を使って10度にしてみると、安定してつかまった弾道になったので、よりつかまるヘッドが好みの人には、9度のヘッドをネック調整機能で寝かせて使用するか、10.5度のヘッドをお勧めします。
低スピンのヘッドな場合、打ち出しは高いほうがビッグボールになってキャリーも稼げますので、13~14度くらいの打ち出し角は欲しいところ。入射角がアッパー軌道5度以内であればロフト角10.5度のほうがキャリーを稼げる可能性は大きいです。もちろん低い弾道でランを稼ぐのであれば9度のままでOKです。
それと、9度のヘッドをネック調整機能で10度に寝かせるとフェースは少し左を向きます。逆にロフトを立てるとフェースは右を向くように作られているので、見た目の好みや、持ち球、打ち出しの高さなどご自身の傾向に合わせてヘッドのロフトを選ぶことは大切です。
原英莉花スペックのように、飛距離性能の高いヘッドと方向性に優れたシャフトの組み合わせは、実戦で武器になる1本になることがわかりました。皆さんのドライバーはどんな組み合わせになっているでしょうか。