1993年に鹿児島県・祁答院ゴルフ倶楽部で開かれた第1回東建コーポレーションカップ。2003年から東建ホームメイトカップとなり、06年を除き東建多度CC・名古屋で行われてきた。
09年は賞金総額を2000万円増額し、現在と同じ1億3000万円に。3日目を終え首位に立ったのはB・ジョーンズと前年の11月にツアー初優勝を挙げたばかりの小田孔明。
最終日は最終組のひとつ前を回るキム・ジョンドクが単独トップでホールアウト。最終組のふたりは、ともに17番でバーディを奪って1打差に追い上げる。そして最終18番でバーディを奪った小田が追いつき、プレーオフ2ホール目で、キム・ジョンドクがパーパットを外したのに対し、パーパットをねじ込んだ小田孔明がツアー2勝目の栄冠に輝いた。
この年は同じ中部地区で行われる開幕戦と第3戦、中日クラウンズの2大会の順位をポイント換算し、その最上位者に賞金1000万円が贈られる「JGTO中部スプリングダッシュ賞」が設けられていた。
開幕戦を制しポイント1位で中日クラウンズを迎えた小田。初日50位と出遅れるが、2日目に6位タイに急浮上。3日目は順位を下げたが、上位陣のポイントを計算し、「明日は自力7位以内で頑張ります」とラウンド後に話し、ポイントランク1位を狙う。
これを聞いた3日目2位で同郷の藤田寛之は、「目先の現金を考えてるやつほど獲れない」とコメント。その言葉通り小田は29位タイに沈み、ランク4位に後退。
「これからは遠くの現金を目指して頑張ります」と悄然とするが、シーズン終盤のカシオワールドでは2位の石川遼に3打差をつけ連覇。そして翌年の開幕戦も3ホールに及ぶプレーオフを制し連覇を果たした。
2008年にカシオワールドで初優勝。翌09年の開幕戦、東建ホームメイトカップで2勝目、秋のカシオワールドを連覇し3勝目。そして10年の東建ホームメイトカップの連覇で4勝目を挙げた小田孔明。その戦績から「ミスター連覇」と呼ばれた