田村光正が重視するのはグリーン周り。「僕がウェッジに求めるのは2つ。構えたときの‟据わり”のよさと、スピンコントロールのしやすさです」
アプローチはクリーブランドRTX6の58度
「アプローチでのメインはクリーブランドRTX6の58度。ソール形状に4つのバリエーションがあるモデル(田村光正はFULLグラインドモデル)ですが、そこからさらに自分の構えに合うように削り込んであります」
「ライや状況によってボール位置やフェースの開き具合を変えて対応しますが、自分が決めたアングルで、ヘッドがピタッと決まってくれないと気持ちが悪い。開いて使うことの多いウェッジでは、顔より据わりを重視しています」
アイアンはスピン量を考えてスリクソンの3モデル
そして、田村のセッティングで目を引くのは3モデルが混在するアイアンだ。「もともとロングアイアンが苦手で、弾道の高さが出にくいという課題がありました。そこで4、5番でも確実にグリーンで止まるようにしようと、比較的スピンが入りやすいスリクソンのニューモデル、ZX5 MkⅡを入れたんです」
「その過程でシャフトも試していった結果、3モデル混在にたどり着きました。今後は6番をどちらかのモデルに寄せて2モデルコンボになるかもしれませんが。今のところ、この布陣がしっくりきています」
4Iと5IはスリクソンZX5 MkⅡ、6Iは前モデルのスリクソンZX5、7I~PWは2019年モデルのスリクソンZ785。長い番手での球の上がりやすさを重視した3機種コンボセッティング。
田村光正は、身長166センチ、平均飛距離は280ヤード。パワーゲーム傾向が強まるツアーで戦うには、自分の感覚をクラブにどれだけ伝えられるかが重要になるという。
「アイアンはイメージ通りの弾道が出ることと、打感が大事。モデルは異なりますが3つとも僕の感覚にとてもマッチしているんです」。
ドライバーは直進安定性の高いキャロウェイのローグSTトリプルダイヤモンド。叩いても左に行かないプロに人気のモデル。シャフトはベンタスブラック。フレックスは7Sと、男子プロでは比較的ソフトなタイプ。
パターは、オデッセイ ホワイトホットOG #7バード。直線的なラインを多用して構えやすさを追求したヘッドで、ホワイトホットインサートならではの軟らかな打感も、使用理由のひとつ。
ボールはスリクソンZスター ダイヤモンド。アプローチはもちろん、アイアンのスピン性能にも長けたモデルだ。
シード選手として挑む初シーズン、田村光正のゴルフにも注目してほしい。
アイアン3機種、ウェッジ2機種のコンボ
1W/キャロウェイ ローグST♦♦♦ドライバー(10.5度)・ベンタスブラック(7S)
3W・5W/テーラーメイド シム フェアウェイウッド(15度・19.75度)・ベンタスブラック(7S)
3U/スリクソンZX HB(19度)・ベンタスブラックHB(9TX)
4I・5I/スリクソンZX5 MkⅡ・ダイナミックゴールド(S200)
6I/スリクソンZX5(初代)・ダイナミックゴールド(S200)
7I~PW/スリクソンZ785・ダイナミックゴールド(S200)
AW/クリーブランドRTX4(52度)・ダイナミックゴールド(S200)
SW/クリーブランドRTX6 ZIP CORE(58度)・ダイナミックゴールド(S200)
PT/オデッセイ ホワイトホットOG #7バード(3度)
BALL/スリクソンZスター ダイヤモンド
※スペックは編集部調べ(3月24日時点)
※週刊ゴルフダイジェスト2023年4月4日号(PHOTO/Tadashi Anezaki)