
ゴルフインストラクター・後藤悠斗プロ
前のホールで良い結果が出たあとに、次のホールで大叩きしてしまう。そんな経験はないだろうか。
結果に波が起きてしまう原因は、当然技術面も考えられるが、「メンタル面が原因の場合もあります」と後藤は言う。
「ゴルフはメンタルの影響を大きく受けるスポーツです。ただメンタルに関する話って主観になってしまいます。各々の性格によってメンタルコントロールの仕方も違いますし、メンタルの崩れ方にもタイプはあります。今から話すことが、必ずしもあなたに合うとは限らない、ということは覚えておいてください。
もちろん僕も講習で心理学などいろんな勉強もしていますし、自分自身がイップスを経験し、向き合ってきたからこそ、気持ちや心は、一般の方よりも強いつもりでいます。僕がこの記事で言うことをきっかけに、自分の心を見つめ直してみてください」(後藤、以下同)

理想的なメンタルは「常に平常心」(写真はイメージ)
まず、ラウンド中の気の持ちようとして「基本的には平常心が理想です」と後藤。
「悲しい、悔しい、怒る……マイナス面はもちろん、うれしい、楽しいみたいなプラス面も感情に波が出ます。しかしゴルフはメンタルスポーツなので、いかに波を小さくするかが重要なんです。
それで言うと、冒頭で挙げた『良い結果が出た次で大叩き』って1番感情の落差が大きいですよね。だから良い結果が出たときほど気を付けるべきなんです」
では具体的には何に気を付けるべきなのかと言えば「気持ちにプレーが引っ張られないことです」と後藤は続ける。
「『前のホールが良かったから、次もいけるだろう』という選択をした時点でアウトです。平常心が理想とは言いましたが、テンションが上がるのは全然良いんです。ただ、感情にプレーが引っ張られてはいけません。なぜなら、プレーは自分の中の平常心を保つ基準のひとつにできるからです。
良い結果が出るって要は『確率が低いことが成功した』わけで。その状態から気持ちを落とさないためには『確率が低いことをやらない』のがものすごく重要なんです」
そして、上手いゴルファーは良い結果が出てもプレーは調子に乗らず、良い状態をキープできる。「これがよく言われる『ノっている』とか『ゾーンに入っている』状態です」と後藤。
「先ほど平常心が理想と言いましたが、良い結果をきっかけに、良いテンションをキープし続けられる……良いテンションを平常心と勘違いできる人間が、ノれるというわけです。
ノっている状態って確率が低いことが成功できる状態ではなくて、どっちかっていうと『普段から高い確率でできることの成功率が跳ね上がる』っていう感覚ですね。ノっているからといって、無謀なプレーをするのは違うわけです。
これ、上手い方であればある程度できることです。自分の平常心を普段より一段階上げて、良いテンションでキープする感覚だったり、ミスってしまった時に、気持ちがガクッと落ち込んでしまうのをどれだけ食い止めるか、っていう感覚があるんです」
良い時はノって良いけれど、悪い時に沈まないことが大切。過度に喜んだり落ち込んだりして、気持ちにプレー内容が引っ張られないためにも、まずは平常心を保つことから意識してみよう。


