6000歩を超える日が全くないと、死亡リスクは大幅に上昇する!?
同研究は、京都大学と米カリフォルニア大学ロサンゼルス校の研究チームが実施。米国医師会のオープンアクセスジャーナル『JAMA Network Open』に論文が発表されたというものだ。
同研究チームは米国の成人3101人を対象に2005~2006年の歩数データを分析。
1日8000歩以上歩くのが週に1~2回あるグループの10年間の死亡率は、週に0回のグループと比べて14.9%低かった。
週に3日以上歩くグループの10年間の死亡率はより低く、週に0日のグループと比べて16.5%低かった。さらに歩く日数を増やしてみたり、歩数を1万歩に増やしたケースとも比較したが、特に週1~2日、8000歩以上歩くグループの死亡率低下が顕著だったそう。
逆に6000歩を超える日が全くないと、死亡リスクは大幅に上昇したという。研究チームは
「特に歩数が重要で、1週間のうち何日8000歩以上歩くかが、全死因と心血管死のリスク低下と関連している」
としている。さらに
「週に2日程度歩くことで、非常に大きな健康上のメリットを受けられることを示唆している」
と指摘。なお、被験者のうち、1週間のうち1日8000歩以上歩く日数が0日だったのが632人、1~2日だったのが532人、3日以上が1937人。そして年齢・性別にも関係なく、同等な結果が出たという。
これまでも、「1日8000歩は健康に良い」とされ、日本でも東京都健康長寿医療センター研究所の青柳幸利医学博士は「1日8000歩、そのうち速歩き20分」を提唱し、その運動を取り入れたゴルフ場もあった。
真名CC(千葉県)を擁するリソルグループは2019年、青柳氏の講演をするとともに、歩きでハーフプレーを行うことで健康寿命を延ばす「8000歩倶楽部」というイベントを開催したが、コロナ禍のためプロジェクトは中断したままだという。
今回、特に目新しかったのは共同研究に参加している京都大学大学院の井上浩輔助教授が
「週1~2日歩いた人と、3日以上歩いた人の死亡率は同じレベルで低くなっている」
と発表したこと。
つまり1日8000歩以上の運動は週に1~2日でも十分に健康に良い影響を与えるとした点だ。それならゴルフだろう。
ゲームとしても楽しめるし、カート利用でも1ラウンド1万2000歩はいくので、お金と時間が許されれば週1~2回のラウンドを勧めたい。
※週刊ゴルフダイジェスト2023年4月25日号「バック9」より