
その人がどんなプレーをするのか、どのような人なのか、しっかり興味を持って接することが大切(写真はイメージ)
ゴルフは「誰か」と一緒にプレーするゲーム
皆さんが一緒にプレーするのはどんな人ですか? 気の合う友人と誘い合ったり、友人のコンペに招かれて友人以外は初対面の四人組に入ったり、はたまた一人予約で全くの初対面の四人で回ることになったり。もちろん家族やカップルでのプレーと、実に様々なケースがあるかと思います。
なかには知り合いといっても、そりの合わない人とたまたま同組になってしまった、なんてこともあるでしょう。
今回は改めて、「誰かと一緒にプレーする」ということを、ちょっと突き詰めて考えてみたいと思います。
ゴルフは個人競技ですが、ほとんどの場合、「誰か」と一緒にプレーします。元々ゴルフはマッチプレーだけで行われた時代が長く、ストロークプレーが始まったのは、近代になってからのこと。
ゴルフはずっと、目の前の相手と勝負するゲームだったのです。
そう、ゴルフは相手とのコミュニケーション抜きには成り立たないゲームとも言えます。そうして、一緒に回る相手を気遣う気持ちから、プレーの際のマナーや作法といったものも生まれてきたのでしょう。
その日一日、決して短くは無い時間を一緒に過ごすことになる同伴プレーヤー。気の置けない仲間との気楽なゴルフは楽しいですが、初対面の方とのラウントが、途端につまらないものになってしまうかというと、それはそうでもないのです。
ゴルフはプレーヤーの年齢層が幅広く、社会的な地位や職業も実に様々です。ゴルフがなければ決して会うこともないという人と出会うこともしばしばです。
他のプレーヤーを見ることで、プレーの経験値も上がる
私自身も学生時代からゴルフをやっていたおかげで、本当に多くの方々と出会うことが出来ました。今ではそうした出会いをもっと大切にすれば良かったと思うこともあります。
そう思ってからは、見知らぬ人とのラウンドも、「敬遠せずに、出会いを大切にしよう」と考えるようになりました。まずはその人がどんなプレーをするのか、どのような人なのか、しっかり興味を持って接する。技術レベルは関係ありません。
出来るだけその方のプレーを見届けようとしていれば、おのずと「あれ、今のショットどうやって打ったんだろう? 」とか、「さっきまで素晴らしかったのに、こんなに乱れてしまって気の毒だ」などと言ってみれば、プレーの経過を共有していることになります。
それは一緒の組でプレーしている相手だからこそ出来ること。
自分自身も、初めて回った方から、「あそこのセカンドショット、ライが悪かったのに上手く打ったね」などと、声をかけられ、「ああ、そこまで見ていてくれたんだ!」と嬉しくなったことがあります。こういう方とは是非またご一緒したいと思えるものです。
一方、なんでもかんでも「ナイスショット!」と声を掛けるだけで、実はボールの行方をロクに見てもくれてない。こんな相手だとガッカリしてしまいます。
そして、こうして他のプレーヤーのプレーをしっかり観察していくことは、自分自身のプレーの質を高めることにもつながります。「あの状況でどうやって打つのだろう?」と自分なりに予測してみる。そして「ああ、やっぱりそうなったか」と解釈していく。
こういうことの蓄積が、プレーの経験値を上げることにつながります。
見知らぬ人とのプレー。もしそうした機会があったなら、こんなふうな考え方をしていただければ、きっとゴルフの楽しみ方が豊かになることと思います。