シャウフェレにとってメモリアル・トーナメントは全米プロで待ちに待ったメジャー勝利を手にしてから初のイベント。大会前の会見では「(火曜日に)9ホールプレーしたけれど40台(パー36)だったよ」とメジャーに勝ったからといって魔法のように「全てが上手くいくわけではない」と苦笑いした。
第1ラウンドの4アンダー68(ノーボギー)については「ショットが悪かった割には上手くスコアをまとめられた。今日はパットがすごく良かった」
その言葉通りストロークゲインド:パッティングは3.947でダントツの1位。グリーンを外した際(7回)のパーセーブ率は100パーセントとショートゲームが冴え渡った。
首位のアダム・ハドウィンとは2打差の3位タイ。メジャー優勝で肩の荷を下ろした彼には今週も良い風が吹いているようだ。
そのシャウフェレを1ストローク上回り単独2位につけたのがシェフラーだ。全米プロ2日目の早朝、人身事故の処理をしていた警官と口論になり暴行罪など4つの罪で告訴されていたが5月29日にすべての訴訟が取り下げられゴルフに集中する環境が整った。
「目撃者の証言やビデオなど我々(シェフラーと弁護団)の主張を裏付けられる証拠があった」とルイビル市と警官を相手取り法的措置を取る準備があったという。しかし本人は「警官のミスの代償をルイビル市の人々が払わなければならないのは間違いだと思った」とし告訴することなく警官とも和解している。
それでもオレンジ色の囚人服で写真を撮られたことは「かなりのトラウマになった」とシェフラー。「思い出したくないけれど乗り越えようとしている。(告訴取り下げで)少しホッとしたけれど完全にホッとしたわけではない。心の中に残ってすぐには消えないだろう」。
逮捕された当日の全米プロ(2日目)で66をマークし強靭なメンタルを証明した彼。新米パパ(5月8日に長男が誕生)にとって悪夢のような試練は去り、今後はトップ10入り11試合(うち4勝)と絶好調のシーズンの続きに挑む。
次週の全米オープンでもシャウフェレとともにもっとも有力な優勝候補であることに変わりはない。