マジェスティのブランドといえばプレミアムな価格帯のクラブというイメージですが、実際にクラブの性能に加えて、仕上げにもかなりの手間をかけているのは一目瞭然。
特に今回発売されたモデルはあえてクラウンをカーボンにせず、0.4ミリという厚さの極薄のチタンクラウンにすることで軽量化と強度、反発性能のすべてを兼ね備えたモデルに仕上がっています。
構えてみるとかなりのイケメン顔。軽量でシニア向けのモデルでは、過度なフックフェースに投影面積の大きなボテッとしたイメージがありますが、シャープに見えながらもつかまりそうな安心感がありますね。
スペックを見てみるとロフトは9.5度、10.5度、11.5度の3種類、シャフトはS・SR・Rがラインナップ。長さは45.75インチでRシャフトでは278グラムと軽量でシニア層が体の負担なく振り切れる仕様になっています。
振ってみると45.75インチの長さを感じさせない振りやすさです。シャフトのキックポイントを見てみると“全体しなり”との表記。なるほど!切り返しで強くシャフトに負荷をかけるタイプでも静かに切り返し加速させるタイプでも違和感なく振りやすいと感じるように仕上げられています。
ロフト9.5度のSシャフトをヘッドスピード42m/sで試打しました。打ち出し角15度、スピン量2585rpm、キャリー230ヤード、トータル246ヤードと飛ばし屋の女子プロと同じくらいの数値になりました。
球が上がりやすく、全体しなりのシャフトのおかげもあってクラブ軌道は1.7度インサイドアウトで軽いドローボールが簡単に打てました。ヘッドスピードを落として打ちましたが、タイミングが取りやすいせいもあり何度打っても同じような数値の弾道を連発できました。
ヘッドスピード45m/sで打つとつかまりが強くなり、ほぼ真っ直ぐに打ち出してもターゲットよりも左に曲がってしまうので、Sシャフトの適正ヘッドスピードは41〜43m/s前後になるでしょう。
試打して振りやすく芯に当たる率が高ければ自分のスウィングにマッチしているということ。138,600円(税込)という価格は他メーカーのモデルでとカスタムシャフトを選ぶとこれくらいになりますので、そこまで高額なモデルでもなさそうです。ヘッドスピード42m/s前後のゴルファーは、食わず嫌いにならずに試打してみることをお勧めします。