ゴルフコースの傾斜の中でも、とくに難しいのが左足下がりのライ。そんな左足下がりからでもふわっとボールを上げて寄せる打ち方のコツを、プロゴルファー・大谷奈千代にイラストを交えて詳しく解説してもらおう。

難易度MAX! 左足下がりのアプローチ攻略方法

グリーン周りで悩みがちなのが左足下がりの状況です。左足下がりのアプローチでは、傾斜的にも低いボールが出てしまうので、グリーンオーバーをしやすい状況になってしまいます。

しかし、そんな難しい状況からでも、ボールをふわっと上げてボールをピン側にピタリと寄せるテクニックがあればとてもかっこいいですよね! ピタリと寄らなくても、オーバーしていたボールがグリーンに乗るだけでもスコアアップ間違いなしです。

画像: 左足下がりのアプローチでは、傾斜の影響でロフトが立った状態でインパクトすることになるため、低いボールが出てグリーンをオーバーしてしまいがち。どうすればふわっとボールを上げて寄せられる?

左足下がりのアプローチでは、傾斜の影響でロフトが立った状態でインパクトすることになるため、低いボールが出てグリーンをオーバーしてしまいがち。どうすればふわっとボールを上げて寄せられる?

そんな難しい左足下がりのアプローチのコツは全部で4つ! まず1つ目は「ボールは通常のショットよりもボールを右足よりに置く」ことです。

左足下がりでは、右の足元が高く上がっているぶんだけ早くクラブが地面に落ちてきてしまいますから、ボールの位置をいつもよりも右に置くように心掛けましょう。

画像: 左足下がりではいつもより右足寄りにボールを置き、ロフトが立ち過ぎないよう右股関節軸体重で構えよう

左足下がりではいつもより右足寄りにボールを置き、ロフトが立ち過ぎないよう右股関節軸体重で構えよう

そして2つ目のコツは「右股関節足軸体重で構える」ことです。左足下がりでボールを上げたい時に、通常のショットのようにボールを左に置いて、左股関節足軸体重で構えてしまうと、58度のクラブを持っていたとしてもインパクトでクラブのロフトが立ってしまうので、結果的に50度くらいのロフト角になってしまいます。こうなると、低いボールが出てしまうので体重配分にも注意が必要です! 左足下がりのライでは、右股関節足軸体重で構えるようにしましょう。

それではいよいよ打ち方についてです。通常のショットのようにハンドファーストインパクトになってしまうとボールが低く・強く出てしまうので注意が必要です。ボールを上げる時の打ち方としては、バンカーショットやロブショットのようにグリップエンドがおへそを指すように構えるようにしましょう。

バックスウィングでは、左の親指が立ち、インパクトでは親指がボールの方向を指し、フォローではまた親指が立っていきます。特にインパクトエリアが大切で、ボールの先にヘッドが抜けてから左肘をたたむようにしましょう。こうすることで、左手首が甲側に折れるキャストの動作によってクラブのロフトでボールを上げることができるようになります。

画像: ハンドファーストでインパクトするとボールが低く・強く出てしまうため、左手首を甲側に折る「キャスト」の動きを取り入れよう

ハンドファーストでインパクトするとボールが低く・強く出てしまうため、左手首を甲側に折る「キャスト」の動きを取り入れよう

ボールを上げるためには通常のショットではタブーとされている手首の角度を解くキャストの動作が必要になってくるのです!

上記をまとめると、左足下がりでボールを上げたい時は3つのコツが大切です。

①ボールを右足寄りに置く
② 右股関節足軸体重で構える
③ 左手首を甲側に折る

そして最後、4つ目のコツは頭の位置を変えないことです! すべてのショットで共通である、軸ブレ改善ですね。

画像: 頭の位置が動くと体の軸がブレてしまう。これは左足下がりの状況に限らず、すべてのショットで共通だ

頭の位置が動くと体の軸がブレてしまう。これは左足下がりの状況に限らず、すべてのショットで共通だ

左足下がりが苦手な多くのアマチュアゴルファーの方は傾斜に沿って構え、振り幅を小さくして通常のショットのようにスウィングをしているようです。

いつも通りショットしてしまうといつまでもボールが上がらないなんてことが起こってしまいますので、上記のコツを参考に左足下がりを攻略してみましょう!

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