レフティあるある① 右打ちの人と向い合わせになると嫌がられる
レフティの悩みが次々に出てくる伊東美晃さんはゴルフ歴35年で平均スコア95のゴルファー。ゴルフは仕事関係で始めたが一時休止、ここ1年でまた真剣に取り組んでいるのだそう。
「まずは練習場。圧倒的に左打席は少なく、両打ち用のことも多い。そこは右打ちの人も入れるから、僕は空くまで待ってないといけない。また、右打ちの人と“向き合う”ので嫌がられる。特にインドアは顕著です。トラックマンなども測れないことが多いです」
レフティあるある② ライやライン読みのアドバイスで混乱することも
“レフティあるある”は続く。
「ワンポイントレッスンなどで、右ほどちゃんと教えてくれない気がします(笑)。コースでは『打っているのを見ると気持ち悪い』なんていう人も。また、接待コースなどで、ティーイングエリアは(右利きが右に行かないように)つま先上がりにしていると言います。確かに、僕はつま先下がりに感じることは多く、気になるタイプだからチーピンを打ってしまったり。
そして、僕らは頭のなかで左右を変換するクセがついているんですけど、キャディさんが気を使って逆のラインを言ってくれるんです。アレッ? となる(笑)」
レフティあるある③ モデルやスペックを選べない
お箸も両方で使えないと、隣に人がいるとぶつかる。字も右で書かないと形が綺麗にならない……ある意味気を使ってきた人生。伊東さんは野球、バレーボールの経験者。どちらも左利きは有利だったという。今も続けるバンド活動ではベースを弾くが、
「ギターも左利き用を売っていますが、クラブと同じくらい少ない。ゴルフでも一番困るのはクラブや用具です。モデルやスペックを選べない。輸入物だと同じSシャフトでも硬かったりする。グローブも少ないので、安売りのときにまとめ買いする。実はオヤジも左利きで部屋を片付けていたら20枚出てきた。オヤジも買い占めてたんだなって(笑)。
アイアンカバーは右利き用しかないので裏返して番手を手書きして使ったことも。練習器具も少ない。左利きで右打ちにしたら『左リードでいい』とよく言いますけど、僕は『じゃあ、お前、右利きだから左打ちでやったらいいじゃない』って言うんですよ(笑)」
レフティあるある④ レフティを見つけると嬉しい
得したことは?
「ないですね。よく左利きのほうがスウィングは綺麗に見えるとは言いますが、スウィングと打球の方向は違いますから」
と自虐ネタ。でも、けっこうレフティ生活を楽しんでいるようでもある。
「レフティを見つけると嬉しいです。ついどんなクラブを使っているか横目でチェックしてしまう」
レフティゴルファーを見かけたら、少し気にして見るのも楽しいかもしれませんよ!
レフティあるある⑤ レフティ協会ではすぐ友達になれる
00年に発足した日本レフティ協会。4代目会長の昌武良昭さんによると、
「年齢・性別・仕事など関係なく、ただレフティということだけで集まって楽しくゴルフで親睦を図ることが目的です。レフティというだけですぐにお友達になれる。おかげで私も知人は増えました。やはり道具や練習場などマイノリティとしての苦労はある。その情報交換にもなります。羽川豊さんも名誉理事ですよ。
Z世代のレフティはいなかったので細野プロは楽しみです。コロナ禍で本部としての活動がしづらかったのですが、徐々に再開していく予定。全国大会や世界大会もできるといいです。全国に支部が20ほどあり和気あいあいと活動しています。HPにメールしていただければ、支部に伝えて、一度遊びに来ていただく流れです」
PHOTO/Tsukasa Kobayashi THANKS/タイムジップス24
※週刊ゴルフダイジェスト2023年6月6日号「ようこそレフティの世界へ」より