4月第2週の火曜日、チャンピオンズディナーに参加するのは最大の栄誉
情報筋によると、ミケルソンは毎年マスターズ週の火曜日にまだグリーンジャケットを手にしていない選手たちに、「今夜のディナーの予定は?」と尋ねるのが恒例なのだとか。
火曜日は歴代覇者がグリーンジャケットを着用し、チャンピオンズディナーに参加する日。
もちろんマスターズ3勝のミケルソンも毎年華やかなフルコースディナーとレジェンドたちとのトークを楽しむのだが、参加できない選手たちをうらやましがらせるためにメッセージを送っている。
送られるほうはミケルソン流のジョークだとわかっているのだが、DJはこれが不愉快だったようで、異例の秋開催となった20年マスターズでついに念願の優勝を飾りグリーンジャケットに袖を通した日、早速ミケルソンにこんなメッセージを送っていた。
「来年の火曜日のディナーの予定は決まっているよ。ざまあみやがれ!」
気心知れた者同士の応酬ではあるが、DJは表彰式の最中、
「フィルにメッセージを送るのが待ちきれない」
と思っていたに違いない。
4大メジャーのうち優勝者に生涯出場権が与えられているのはマスターズだけ。他のメジャー大会は10年シードが確約されるが、それ以降は自力で出場権を得るしかない。
有力選手に「一番勝ちたいメジャーは?」と尋ねると、ほとんどが「マスターズ」と答えるのは終身シードも大きな要因だ。4月第2週の火曜日、チャンピオンズディナーに参加するのはゴルファーにとって最大の栄誉。
ミケルソンは今年のディナーではおとなしかったそうだが、本番では52歳にして2位タイと相性は抜群。来年もまた誰かに「今夜のディナーの予定は?」とメールするのだろう。
※週刊ゴルフダイジェスト2023年6月27日号「バック9」より